ヒーローはもう死んでいる？　シリーズ初の鉄道戦隊はスタート早々、ネタと謎の嵐！

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　と、こんな風にネタ満載の『トッキュウジャー』ですが、第1話のラストで驚愕の事実が告げられます。互いに幼馴染であり、それ以外の記憶を持たない五人が、トッキュウジャーに選ばれた理由……それは「もう死んでるも同然」だから。

　来たーーー！　“黒・小林”が来ましたよー!!　本作のシリーズ構成・脚本担当は、やすこにゃんこと小林靖子氏。数々のアニメ・特撮作品でメインライターを務め、ヒーロー同士が殺しあったりする『仮面ライダー龍騎』や、終盤になって主人公が影武者だったという仰天の事実が発覚する『侍戦隊シンケンジャー』など、とにかく掟破りのどんでん返しやそれまでの明るいノリから一転してシリアスな展開を得意とする方です。ただ敵のモチーフにコンピュータウイルスを採用し、ロボット運用に重視を置いた前々作の戦隊シリーズ『特命戦隊ゴーバスターズ』では、ちょっとそのシリアス路線が行き過ぎちゃったか、SF好きな大きいお友だちからはそれなりの評価を得たものの、シリーズ中盤から大幅な路線変更を強いられていました。

　そんなやすこにゃんの戦隊シリーズ復帰作ということで、本作前半の「わからないけど、わかった」「とにかく、やっつければいいんだな」などといった明るくわかりやすいノリに、さすがに反省したのか思っていたら……全然変わっていませんでした（喜）！

　さあ、ここからは子供向けだからといって、どんな伏線がはられているか、油断できませんよ。やすこにゃんと私たち視聴者の『DEATH NOTE』のキラとL並みの頭脳戦の始まりです。

　いやいや“特撮”と“鉄道”、数あるジャンルの中でも、かなりやっか……いえ、こだわりの強いオタクが集まる二大要素の合わせ技だけに、期待と不安が入り混じりながらの鑑賞でしたが、こちらのチンケな予想の斜め上を行く痛快かつ衝撃的なスタートとなりました第一話。これから毎週レビューをしていくので、お乗り遅れのないようご注意ください!!　勝利のイマジネーション！ 烈車戦隊トッキュウジャー、出発進行!!
（文／雑賀洋平）

 
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