藤波辰爾が語る「金曜8時のプロレス」と「今のプロレス」 “ドラゴン・リングイン”は計算だった!

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──ご自身の人気を初めて感じた瞬間はどんな時だったのでしょうか。

藤波 アメリカでチャンピオンになって凱旋帰国した時に、凄い出迎えがあったというのもそうですけど、やっぱりあの頃はテレビの時代なんですよね。金曜日の夜8時という贅沢な時間に、毎週放送があるわけですよ。20%以上という凄い視聴率を取ってね。だから、人気を感じたというのはテレビ放送に出るようになってからですね。

──「金曜8時」の盛り上がりに比べると、今のプロレス界の元気のなさというのは寂しく感じますか?

藤波 時代の流れで致し方ない部分はありますけどね。ただ、僕らの世代のレスラーは「金曜8時」というものに強い思いを持ってます。この年齢でリングに上がれるというのも、その時代があったおかげという部分が大きい。

──ゴールデンタイムで放送されていた時代に比べると、今はスターが生まれにくい状況になっているように思えます。

藤波 どの業界もそうでしょうけど、今はなかなかテレビでスターを育てるのが難しい時代ですよね。僕らのころは、嫌でもテレビによってスターとして認知されるようになる。そういう意味では、良い時代だったね。

──その黄金時代を共に担った長州力選手や初代タイガーマスク選手と共に「レジェンド・ザ・プロレスリング」を旗揚げされましたね。

藤波 新日本プロレスを離れて「ドラディション」を立ちあげた時に、最初は長州やタイガーはいなかったんだけど、ファンや関係者との話の中でどうしても「金曜8時」の話題が出てくるんですよ。だから二人を説得してリングに上げたんだけど、当時を知るファンにとっては願ってもないことだよね。僕は現役にこだわってるから、また彼らと一緒にやることで元気を取り戻す材料にもなる。

──3人の中では、藤波さんだけ一度も引退されてないですね。引退したレスラーが復帰することが珍しくなくなった気がしますが、どんな心理があるんでしょうか。

藤波 リングが好きなんですよ。リングに一度立った者なら分かるんですけど、お客さんの歓声を浴びる快感というかね。忘れられないんですよ。プロレスだけじゃなく、きっと相撲もそうだろうし、野球もそうだろうし。そういったスポーツと違って、プロレスというのは僕が40年もやってきたように、長くやってられることが幸せだよね。

──40周年記念大会には、前田日明さんもゲストで来場されますね。

藤波 長州もタイガーマスクも復活したんで、今の僕のテーマは前田日明を復帰させることなんですよ。いずれ彼をリングに戻したいと思ってます。

──実現したらファンにとっては最高のサプライズでしょうけど…。

藤波 彼が追及してきたものは、コアな世界になっちゃってるからね。本来はもっとプロレスで光を放てるレスラーなんですよ。完成しないうちにリングを降りちゃってるから、それがもったいないなと僕は思っちゃうんだよ。今ならまだ十分に、ファンに元気を与える勇姿を見せられるんじゃないかと。

──1度はプロレスを否定して格闘技路線に進んだ船木誠勝選手も、引退後にプロレスのリングに戻ってきましたからね。

藤波 やっぱり、みんなプロレスが好きなんですよ。まだ前田は格闘技に気持ちが残ってるから、葛藤してんですよ。リングに上がるべきか、上がらないべきかって迷ってる。僕は絶対に復帰させるつもりですから、前田がUWFのレガースを着けてリングに上がるのは間近です!(自信満々で)

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