前田日明から見た「三沢光晴の死、そしてプロレスの未来」

前田日明から見た「三沢光晴の死、そしてプロレスの未来」の画像1都内某所にて語る前田日明

【日刊サイゾーより】

 プロレスリングNOAHの社長であり、エースだった三沢光晴がリング上の事故で亡くなった。対戦相手のバックドロップを受け、ほぼ即死の状態だったという。

 まったく信じられない、三沢だけは、リングで死ぬはずがない。

 第一報を受けたファンの多くは、そう感じたに違いない。”受身の天才”、”不屈のゾンビ”……三沢光晴の代名詞は、常に「リング禍」からもっとも遠いところにあった。三沢の死は、単にひとりのレスラーの不幸な事故では片付けられない、プロレスという世界のイメージを根底から覆してしまうような出来事だった。

 今回の件、あの男はどんな風に受け止めているのだろう。プロレスの中も外も知り尽くした男、前田日明に話を聞きに行った。三沢が死んで、それでもプロレスは続いてゆく。これから私たちは、どんな気持ちでリングを見上げればいいのか──そのヒントを、前田なら与えてくれそうな気がした。

──まずは、前田さんが今回の三沢選手の事故をお知りになった経緯と、そのときの第一印象を聞かせてください。

「テレビのニュース速報ですね。そのときは、たぶん三沢がコーナーの上から場外に投げられてね、下で受ける人間が受け損なったのかな、と俺は思ったんです。俺は5年前に『ビッグマウス・ラウド』というプロレスを手伝うことになったとき、現状のプロレスを知らなかったので、いろいろ見たんですよ。そしたら、コーナーの上からの合体技、ブレーンバスターとかバックドロップをやるとか、そのまま場外に叩きつけるようなことをやってるじゃないですか。これは危ないな、と思ったんです。『リングス』時代はプロレスを一切見ていなかったので、本当に驚いた。だから、そういった流れで事故が起こったんじゃないかと思ったんですよ」

──まさかバックドロップ一発で、というのはちょっと想像できない。

「できないよね」

──前田さんが新日本プロレスにいたころに、三沢さんは全日本プロレスの新人として入ってきました。

「そう、ちょっと後輩だよね。すごく器用に、卒なくいろいろなことをこなす選手という印象だったね。運動神経がいいんだろうな、と。ただ、今新聞なんかで『受身の天才』って書かれ方をしているけど、特にそういうことはなかったよ。当時の選手のなかでは普通、うん、普通だった」

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