アニメ『フルーツバスケット 2nd season』由希がどんどん大人になっていく?第24話

『フルーツバスケット』公式HPより

 今回は、原作の夾の回想をきれいに飛ばして16巻94話、95話のエピソード。今期の由希はぐんぐん成長していく。年相応になっていく感じがとても良い。

 ちょっと前まで夏休みの話をしていたのにあっという間に「明日から冬休み」と言っているのが怖い。時の流れ……! 生徒会の面々も年内にやらないといけない仕事を終えたようでリラックスムード。打ち上げも兼ねて公のみつけた店でランチをしようという話になったのだが、真知はその会話の中に加わろうとせずに帰ろうとしてしまう。

 その姿に声をかけた由希だが、真知に「会長に私の嗜好は関係ない」といわれてしまう。その言葉に対し「真知の目にはこの世はどんな風に見えてるのかなって思って」と翔にも突っ込まれるほど、少女漫画な受け答えをする当たりがさすが由希である。ほんと、2次元じゃないとこんな台詞いえない。2次元でもただしイケメンに限る。である。
 
 あと原作ではこの打ち上げ会場の場所は紙に書かれていたものを真知以外のメンバーは暗記するという流れだったけれど、現代に合わせてスマホでの情報共有で、携帯をもってない真知にだけメモを渡すという流れになっていた。時代の流れを感じる。 

 真知も、そんな由希の変化を感じている様子でだからこそ、変われないままでいる自分にいら立ちを抱えてしまっているようだ。離れて暮らす母親から折り悪く電話がかかってきてしまい、過去から続く負の記憶を思い起こさせる。翔の家との跡継ぎ争いで競わされ、比べられ、過剰な努力を求められ最後には「つまらない子」とそっぽを向かれた過去。そのせいで真知は自分が何が好きなのか、好きな色も場所も知らないまま、考えたこともないままここまで来てしまった。

 自分が「虚ろ」だと感じ、世界に馴染めないでいた中見つけた由希も最初は同じような目をしていたのに、どんどん心から楽しそうに笑うようになっていった。自分だけが取り残されたように感じながら、義務感だけで打ち上げ会場に向かう真知。その真知を見つけて、笑顔で「真知がいた」と駆け寄ってくる由希の顔を見て、世界が輝いたように見えた真知は動揺のあまり転び、荷物をぶちまけてしまう。

 荷物を集めるのを手伝う由希は、その中からあるものを発見する。それは修学旅行の土産に渡した紅葉をしおりにしたもの。大事に加工して使ってくれてるのか、と聞いてみるとどっちとも取れない返事をしてごまかす真知。だが、それは恥ずかしがっているだけのようにも見え、取っておいてくれているという事実が素直にうれしかった由希は笑顔で礼を述べる。その笑顔にやはり反発してしまう真知はしおりを由希に帰そうとするなどの行動に出るが、確実にこれは照れの裏返しの行動であることは間違いない。

 もちろん由希はそんなことには気づいていない様子だが……。翔がそのしおりにつけてあるリボンの色からも「赤が好きなのか」と助け船を出してくれる。だが、その「赤が好き」も、生徒会メンバーのカラー決めで赤=由希という意味が込められていることにも由希は気付いていない。無自覚王子の目覚めはまだ先か。

 さて、年末ということでBパートは草摩家の話へ。年末由希が本家に一日だけ帰省することを決めたために自宅に透くんと夾二人きりになることを懸念されたため、二人は師匠の家で年越しをすることに。師匠宅には依鈴もおり、透は大喜び。だが夾と依鈴は元々仲が良くなかったらしいが、それは夾が師匠を取られてしまうと思ったからだという子供らしい理由からで、今は何もいがみ合う理由はないようだ。

 一方本家では、毎年行われている舞も終わり、それぞれが歓談していた。由希がやってきたことに機嫌をよくしていた慊人だったが、由希が色々なことを体験し考えたことで、環境を呪い慊人や自分の存在を憎んだり誰かをうらやんだりすることを辞めて変わろうとしていることを話したことで事態は一変する。

 突然慊人が怒りだし、由希を殴りつけ流血騒ぎを起こしてしまう。和やかだった会も騒然となってしまう。それぞれ、慊人に対して思う所があるだろうがあまりにも横暴だ。その中でも紫呉あ「慊人もさっさと思いしればいいのになぁ……」という台詞は意味深である。

 年越しを待つそれぞれの姿。来年のことを思い、皆は何を願うのか。その願いはかなうのか。変化の時は近い。
(文=三澤凛)

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