アニメ『フルーツバスケット 2nd season』由希が手にした新しい価値観とは?第13話

『フルーツバスケット』公式HPより

 原作コミックス12巻66話、13巻73話のエピソード。66話前後は本来なら楽羅のエピソードなどが挟まっていたが、由希と生徒会の話をまとめた形になったようだ。

 夏休みも明け、新学期がスタート。今回は由希の所属する生徒会の本格スタートと、そのメンバ-紹介に終始する。出会った瞬間から問題児の匂いがぷんぷんしていた副会長の真鍋翔、会計の倉伎真知の他に、新たに書記2名が追加された。一人は1年の桜木直人。そしてもう一人は藤堂公。

 プリユキのメンバーと由希が話している中で、由希を「ゆんゆん」と親し気に呼びかけマウントを取る公。彼女は、その恵まれた容姿で男をたぶらかす魔性の女として巷では有名だそうだ。自覚もあるのか、ちょっとずつ相手をイラつかせる言動をとるトラブルメイカーのようだ。

 直人はとにかくつんけんしていて、手のかかる生徒会メンバーの言動にぷりぷりと怒ってばかりだ。比較的真鍋や公に比べると常識はありそうだが、常にイライラしているように感じられる。でもこのメンバーだとそうならざるを得ないような気もするので、気苦労が絶えないタイプなのだろう。このメンバーをまとめ上げる立場となった由希の苦労がしのばれる。

 どうして漫画の中の高校生活はこう、生徒会がこんなにもキラキラしているのだろう。個性が強く、問題児にも見えるメンバーが揃って学校内の問題に対峙していく様に憧れたこともあったが現実にはそんなこともないし、生徒会にそんなに権限はない。こんなキラキラしてるということもないよう感じる。

 由希は実直に生徒会長に就任したことで、各部活をめぐり活動内容や場所を確認して回っていたが、副会長の真鍋はついてきても全く役に立たない。

 だが、彼が校内を歩いているとそれだけで彼の友人がひっきりなしに声をかけてくる。真鍋は由希の兄、綾女に似た属性を持ち、また更に彼の点滴である夾にもどこかに通った部分があるのだ。

 それは、由希が欲しくても手に入れられなかったもの。いつの間にか夾にも真鍋にも周りに人が集まってくる。そういった相手に対して、憧れや羨望、羨ましさを感じてしまう自分に由紀は気付いて塞ぎこんでしまう。

 そんなある日、真鍋は透くんと夾が二人で一緒にいる所を目撃し、由希も透と仲がいいがやはり由希の片想いなのかどうかと尋ねてくる。そう見えるのは、夾の方が由希よりも幸せそうだからだ。と悪気なく口に出してしまう真鍋に由紀は怒りを爆発させてしまう。その怒りを真鍋は買い、二人は盛大な口喧嘩をしてしまうが、由希は真鍋にかける言葉の一つ一つが自分に向かって怒っていることになっていると自覚して頭を冷やす。

 由希は夾にも真鍋にもなれない。なれないけれど変わりたいとあがいている。だからこそ、自由に動いているように見える彼らが眩しくて仕方がないのだ。

 熱くなってしまったことを反省しようとする由希だったが、意外にも真鍋も自分が由希に対してとった言動について謝罪をしてきた。彼は由希に謝りながら別の誰かのことを考えているような口ぶりをしていたが、真鍋も真鍋で由希を羨ましく思ってしまったゆえの暴言だったようだ。 

 隣の芝生は青く見える、ではないけれどこちらが相手を羨ましく思っているのと同じくらいに思われていることもあるのだ。

 喧嘩をして通じ合うことがあることをこの真鍋との件で体験した由希は、また新たな価値観を得て一歩先に進めたようだ。これからまだまだ生徒会の面々は、由希に新しい価値観を見せてくれることだろう

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