アニメ『本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~』ついに念願の“本”が完成した第22話

『本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~』公式HPより

 マインは孤児院の子供たちに、自分の知っている童話「三匹の子豚」の読み聞かせを行う。だが子どもたちには、物語の内容が理解できないようだ。そもそも「子豚」「狼」という単語が通じない。この世界にも存在するのかもしれないが、名称が違うのかキャラクターがイメージできないから理解ができずお話を面白いと感じられないようだ。

 この三匹の子豚を絵本にしようと思っていたが、絵を描くヴィルマも豚を知らない。知らないものを描くのは難しい、とこの題材を絵本にすることは諦めることになった。

 さらにマインは、ヴィルマが男性が苦手であることを踏まえ、彼女の元に赴くときは側仕えをフランではなくロジーナを伴うことにするなどの対処をすると決めた。ヴィルマはマインが自分を尊重してくれているということに感動し、一層彼女のために仕えようと決意する。

 マインは子供たちが童話を理解するのが難しいことを踏まえ、絵本の中身について再考する。豚や狼がだめなのだから鬼や桃太郎などは論外だろう。子供に向けて絵で楽しめさらに文字にも親しめるもの……さらにヴィルマが描けるものということでマインは聖典を子供用に作ることを決意。

 しかしそれには聖典を量産する必要がある。方法を思案したマインは、版画を取り入れることにした。煤を利用したインクを作り、ヴィルマに版画の元になる絵を描いてもらうなど試行錯誤を続ける。

 神官長にも子供用にかみ砕いた内容を確認してもらう。最初は文字の読み書きにも苦労していたマインが、子供にもわかりやすくなるようにかみ砕いて文章を組み立てなおすことができる。このことに、違和感を覚えた神官長は改めてマインは何者なのかと問いかける。

 正直に答えることはできないが、マインは知識を夢の中で得た、と応じる。その答えを全て信じるというわけではないが神官長も納得したようだ。とにかく子供用聖典の内容についてはOKを出してもらえた。

 材料が集まり、絵を描くヴィルマも加わったことで絵本製作が開始。最初は失敗を繰り返したがそれぞれの協力によって素晴らしいものが出来上がる。新しい手法を用いて絵を描き切ったヴィルマは男性が沢山働く工房に勇気を出して出向く。まだまだ恐怖が消えたわけではないが、彼女もこの本と一緒に新たなる一歩を踏み出すことができた。

 全てのページを刷りあげた後、マインはトゥーリに製本を頼みようやく一冊の本を完成した。本を作りたいといい続けて2年経っていた。一番近くでみていたルッツとトゥーリもそれぞれ万感の思いである。

 だが、まだまだやっと一冊ができただけ。これから図書館ができるくらいに本を作るという夢の第一歩である。

 順調に進んでいるように見えるマインだが、そろそろ神殿長が何かちょっかいを出してくる頃ではないだろうか。一冊の本の完成が、これから先どんな波乱を巻き起こすのか。次回以降の展開を期待したい。

(文=三澤凛)

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