『映画 すみっコぐらし』オタク的見地から語ってみる なお、一人で見ると慰められつつ悲しくあるので注意しよう!!

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『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』公式サイトより

 劇場アニメ『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』の快進撃が止まりません。11月8日に全国114スクリーン公開を迎えると、初週の3日間で、累計動員11万4280人、興収1億3287万3500円をマーク。

 2週目も週末2日間で動員14万8000人、興収1億8300万円をあげ、前週興収比で51%もアップ。2週累計で33万4980人、興収は4億0509万2800円(数字はいずれも興行通信社より)。3周目も落ちの少ない興行で興収ランキング4位にランクインし、最終的には10億円前後まで数字を伸ばしそうな勢いです。

 SNSをはじめとする口コミや、思わぬヒットに後追いしてきたマスコミの好意的な評価が、興行収入の右肩上がりの要因となっているのでしょう。「何かを批判すればいい」とだけ思っていそうな、おじさん向けタブロイド紙までもがほめていましたからね、『すみっコぐらし』は。

 そんな『すみっコぐらし』のどんなところが面白いのか、受けているのでしょうか。オタク的見地から語ってみたいと思います。

■ちびっ子に優しい! 商品化もしやすい! 万能な絵本という切り口

「すみっコぐらし」は、文房具や雑貨、キャラクターグッズなどを製造・販売するサンエックスのオリジナルキャラクター。サンエックスは過去にも「たれぱんだ」や「リラックマ」、「まめゴマ」といったヒットゆるキャラを世に送り出しています。

 映画『すみっコぐらし』は、サンエックスの開発課完全監修のオリジナルストーリー。ショートアニメやギャグマンガで知られるまんきゅう監督、脚本はヨーロッパ企画の角田高志、アニメーション制作はファンワークスが担当しています。

 さて、お話の内容はというと、すみっこにいるの大好きなと“すみっコ”たちが、お気に入りの喫茶店「すみっこ」の地下室にあった、一冊の飛び出す絵本の世界に吸い込まれていまいます。

 絵本の世界で、すみっこたちは自分が誰なのかもかわらないというすみっこ・ひよこと出会います。ひよこのおうちを探そう! とすみっこたちが、桃太郎、マッチ売りの少女、人魚姫といった絵本の世界で冒険を始めます。

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『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』公式サイトより

 この世界観、ストーリー骨子は実に上手い! と思いました。「大人の男性も号泣!」みたいな記事がネット上では散見されますが、映画『すみっコぐらし』が本来ターゲティングしているのは3~4歳ぐらいの幼児とその親御さんでしょう。

 メジャーな童話であれば、世界観やキャラ性がちびっ子たちにもとっつきやすいし、多様な世界観を説明なしで見せることができます。商品化もしやすいでしょうから、サンエックスもニコニコでしょう。

 ナレーションはV6の井ノ原快彦と本上まなみ。2人とも結婚していて、お子さんもいるだけあって、語り口調がお子さんに絵本を読んであげるような、優しい口ぶりなのも好印象。

 これまで映像化されてこなかった「すみっコぐらし」ですから、どんな声や音が乗せられるのか想像がつかなかったのですが、絵本という入口が見事に機能したのではないでしょうか。

 特に、井ノ原のナレーションは良かったです。これまで数々のドラマや映画に出演していますが、アニメは初出演。しかし、さすが長年NHKで朝の顔を務めてきただけはあります。安定したナレーションぶりで、上手いこと物語を転がしてくれました。

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