【インタビュー後編】

「チケット不正転売禁止法」対象になるために必要な努力義務とは? 転売ヤー対策をぴあに聞く

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ぴあが運営するリセールするサービス「Cloak(クローク)」より

 6月14日に施行された「チケット不正転売禁止法」。だが一方で、高額な不正転売をするつもりがなくても、純粋にチケットを購入した公演に行けなくなり、チケットを誰かに譲りたいときにどうすればいいのか? という問題がある。これに取り組むのが「音楽業界団体公認で、チケットの券面金額でのリセールサービス“チケトレ”」を運営するチケットエージェンシーの「ぴあ」だ。

 前編に続き、ぴあ株式会社主席執行役員兼ライブ・エンタテインメント本部長・東出隆幸氏、ライブ・チケッティング事業局セールスプロモーション部長・竹田裕氏に同社の取り組みについて話を聞いている。後編のテーマは「チケット不正転売最前線」について。

※チケットぴあの「リセールサービス」について説明した前編はこちらから

■チケット不正転売禁止法が施行されたら、チケット転売サイトは壊滅……しない!

――ぴあでは、音楽業界団体が公認、かつ券面金額でチケットをリセールするサービス「チケトレ」を運営されています。

 一方、それ以外の、興行主が禁じている「チケットの高額転売」を行うチケット転売サイトはたくさんありますよね。6月14日より施行された「チケット不正転売禁止法」により、こういったサイトは取り扱いチケットが減少したりしているのでしょうか。

竹田裕氏(以下、竹田) 現状ではそうはなっていないですね。まず、世の中に出回っているすべてのチケットが「チケット不正転売禁止法」に該当する「特定興行入場券」とは限りません。

 こちらが『政府広報オンライン』のチケット不正転売禁止法の解説に掲載されている、今回の法律の該当になる「特定興行入場券」のチケットのサンプルです。

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(以下、政府広報オンラインより抜粋)

特定興行入場券になるには、以下の条件を満たす必要があります。

1.販売に際し、興行主の同意のない有償譲渡を禁止する旨を明示し、その旨が券面(電子チケットは映像面)に記載されていること。

2.興行の日時・場所、座席(または入場資格者)が指定されたものであること。

3.例えば、座席が指定されている場合、購入者の氏名と連絡先(電話番号やメールアドレス等)を確認する措置が講じられており、その旨が券面に記載されていること。

 

 この条件を満たすチケットでないと、チケット不正転売禁止法の対象ではありません。

 

■なぜ全部のチケットを法律の対象にしないのか?

東出隆幸氏(以下、東出) 「全てのチケットを、今回の法律の規制の対象である『特定興行入場券』にすればいいじゃないか」という意見もあると思います。

 しかし、興行主側は「特定興行入場券」にすることで、「入場時の本人確認」や「二次流通を整備する」などの努力義務が発生します。

「本人確認」はオペレーションの負荷もかかります。もともと「入場時の本人確認」を自主的に行っていた興行主もありますが、全ての興行ということでは手が回らない興行主もいるでしょう。

――そうなると、もともと転売ヤーに手を焼いており、本人対策などをすでにしていた興行主から「特定興行入場券」に移行し、法律の適用下になっていく、という感じでしょうか?

東出 そうなるかと思います。

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