【インタビュー前編】

チケットの不正転売ヤー撲滅なるか? 公式「二次流通」サービスを運営するぴあに聞く

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「ぴあ」公式サイトより

 6月14日に施行された「チケット不正転売禁止法」。しかし、高額転売目的でなくとも、急用でチケットを購入した公演に行けなくなったり、チケットを誰かに譲りたいときにどうすればいいのか? という問題がある。これに取り組むのが「音楽業界団体公認で、チケットの券面金額でのリセールサービス“チケトレ”」を運営するチケットエージェンシーの「ぴあ」だ。

 ぴあ株式会社主席執行役員兼ライブ・エンタテインメント本部長・東出隆幸氏、ライブ・チケッティング事業局セールスプロモーション部長・竹田裕氏に同社の取り組みについて話を聞いた。

 

■「チケットキャンプ」がTVCMにより勘違い続出、大トラブルに

――6月14日よりチケット不正転売禁止法が施行されましたが、ここに行くまでの「チケット業界と不正転売の歴史」について教えてください。

東出隆幸氏(以下、東出) チケット不正転売問題について、業界が動き出した大きなきっかけが、かつてあったチケット転売サイト「チケットキャンプ」でした。

――2015年にミクシィが「チケットキャンプ」を運営するフンザを完全子会社化しましたね。

東出 はい。チケットキャンプはミクシィ傘下になったことで、タレントを使ったTVCMを積極的に流していました。

 そのため、チケットについてよく知らない人にしてみれば、TVCMをしていることから、チケットキャンプがあたかも業界に認められている「ちゃんとした公式チケットエージェンシー」なのだと勘違いしてしまうケースが出てきてしまったんです。

――TVCMをしているくらいなのだから、これは「正規ルート」だろうと。

東出 それで「公式だと思っていた」チケットキャンプでチケットを買ったのに、額面よりもチケットの料金が高すぎる、というクレームが興行主や主催者、当社にも寄せられるようになりました。

 以前から、興行主が認めていない非公式なチケット転売サイトに対し、当社も含めたチケットエージェンシーの業界団体からもクレームを入れ続けていました。

 ですが、チケットキャンプ関連のトラブルは規模としてあまりに大きく、このままではいけないと2016年8月に(社)日本音楽制作者連盟、(社)日本音楽事業者協会、(社)コンサートプロモーターズ協会、コンピュータ・チケッティング協議会による共同声明を新聞広告の形で発表しました。

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チケット高額転売反対の声明文広告

――同広告は「嵐」「ゆず」など多くの著名アーティストが賛同していましたね。かなり話題になったのを覚えています。

東出 こちらの広告は多くのメディアに取り上げていただき、「チケット不正転売」の問題が広く一般に認知されることとなりました。

 ただ一方で「転売目的でなく、急用でコンサートに行けなくなってしまったらどうすればいいのか?」「声明を出している業界団体はどういった努力をしているのか?」「公式の二次流通はないのか?」など、さまざまなご意見を頂きました。そこで、音楽業界公認の二次流通サービスである「チケトレ」を立ち上げ、ぴあでその運営を行うことになりました。

「公式の二次流通サービス」を用意し運営するというのは、正直、コストのかかることではあります。ですが、チケット販売事業を1984年から行ってきた当社としては、興行界、お客様の利便性を向上させるため、チケット流通業界の発展のためには必要なことだと考えています。

――「チケットキャンプ」はその後、いわゆる「転売ヤー」の売買手数料を割り引いていたなど、転売ヤーとグルになっていることが発覚し、2018年5月にサービスを終了しましたね。

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