信長はホトトギス、秀吉はサル、もちろん家康はタヌキ……戦国をおもしろく遊ぶ個性派アニメ『戦国鳥獣戯画』インタビュー!

 日本の歴史にその名を残す有名な戦国武将たちを、織田信長はホトトギス、豊臣秀吉はサル、そして徳川家康はタヌキなどへ、大胆に擬人化ならぬ“擬獣化”。

 話題の若手人気俳優などを個性派キャスト大集結のもと、日本の歴史と戦国武将でおもしろおかしく遊んじゃおうという、個性派TVアニメ『戦国鳥獣戯画』(KBC九州朝日テレビほか/以下「KBCテレビ」)。

 ちょっとトボけた風味がたまらなく面白いタッチも相まって、今クールも大量に始まった新作TVアニメたちの中でも、独特の存在感を示している。オリジナルアニメとあって、今後の展開や、そもそもどんな経緯を経てTVアニメ放送にまで至ったのか、気になるところを、制作を務める株式会社ILCAの広瀬基樹プロデューサーに聞いてみた!

1610_sengok.jpg(C)「戦国鳥獣戯画」製作委員会

■海外展開も視野に、なじみがある画風に皆大好き戦国を
―― オリジナルTVアニメなので、まだ放送を見ていない読者のためにも、まずは『戦国鳥獣戯画』がどんな作品なのか、説明からお願いします。

広瀬基樹(以下、「広瀬」) 弊社はこれまでに、テレビ東京さん、テレビ神奈川さん、KBCテレビさん、KBS京都さんなどと今まで何本かショートのオリジナルコンテンツを制作してきました。作品を海外で見てもらう機会も増えてきているのですが、海外では――アジアや欧米では、やはりどこかに日本らしさがあるものが受けるよね、と考えていまして。

―― 海外の人が思い描く日本っぽいものというか。

広瀬 そうですね。日本古来のホラー表現で描く『闇芝居』、ちょっと特撮っぽい『ドアマイガーD』、『暗闇三太』(2015年)のような白黒アニメや、ロトスコープを使用したショートのホラーアニメ『こわぼん』(2015年)など、どの作品も海外で見られることを意識したコンテンツを制作してきました。さて、次にどういうもので日本を表現するか、ちょっと普通じゃないアニメを制作できるかと考えたときに、日本の和美術に注目しました。葛飾北斎、伊藤若冲、歌川国芳、歌川国貞、それに鳥獣戯画など、今の若い人たちは、美術館に行列して観に行っていますし、何だかんだで目にしているでしょうし、海外の人からすると結構ポップなものとして受け止められている。これは、取り入れたいと感じたんです。

―― そこへ、“戦国”をミックスさせるアイデアも面白いです。

広瀬 ずっと脈々とある歴史ブームといいますか、今も大河ドラマ『真田丸』(NHK)が盛り上がってますが、戦国時代のお話は、ロマンがありますし、いろいろ解釈が分かれているのも面白いですよね。そこで、“江戸時代の人が想像する戦国時代のお話”という設定を付け足したんです。家康は江戸時代からもタヌキって言われてバカにされてたかもしれないし、信長は怖い印象もありますが、実は優しい人だったみたいな記述もあるのでそういうエピソードを取り入れたり。現代にまで残っている歴史的なエピソードというのは、江戸時代の人たちの方がもっと色濃く、噂話を聞いたり、色々な物を読んだりしているはずなので、彼らが歴史武将をいじったら、こうなるんじゃないかっていうのをマンガ=墨絵で描いて、その絵が動き出したら、これはちょっと普通じゃないなと(笑)。

―― それこそ、真田幸村も本当は真田信繁だけれども、講談などで“幸村”の名が広まったわけですものね。

広瀬 そうですそうです。まあ『真田丸』でも、ちょうど幸村って呼ばれ始めましたけど。もともとある日本の歴史ブームと最近海外でも触れられている和美術っていうものを組み合わせたいというのがあって、そこへ江戸時代の人が描いたようなマンガが動いたらどうだろうっていうアイデアを、織り交ぜたというイメージでしょうか。

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各地に必ずごひいきの武将がいますよね

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