「最高の映画」「鑑賞するのが地獄」クドカン『TOO YOUNG TO DIE!』首位獲得も評価は真っ二つ!!【週末映画興行成績】

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映画『TOO YOUNG TO DIE！ 若くして死ぬ』公式サイトより。

　6月25日～6月26日分の週末映画興行成績（興行通信社）が発表されたので、今週もオタク目線でお届け。

　今週1位を獲得したのは、初登場の宮藤官九郎監督作品『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』。287スクリーンで公開され、オープニングの土日2日間で動員18万8,028人、興収2億5,811万9,400円を記録した。作中で登場するバンド“地獄図（ヘルズ）”の4人（神木隆之介、長瀬智也、桐谷健太、清野菜名）は今月24日に放送された『ミュージックステーション』（テレビ朝日系）にも出演、迫力のあるパフォーマンスで世間を驚かせたが、さらに地獄図は5月21日にも野外ロックフェス「TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2016」に出演しており、映画のPRを上手く行っていた。その成果か、今作はクドカン映画の中では過去最高の成績を記録している。

　映画鑑賞者の感想はというと「Yahoo!映画」の採点は3.48点（6月28日現在）でそこそこ。だが、ここで面白いのは満点の5点評価をしている人が一番多く、次に多いのが最低である1点評価をしている人だということ。つまり、人によって見事なまでに真っ二つに意見が割れているのだ。

　5点を付けている人は「とにかく笑える！ そしてまるでライブ会場で味わうような楽しさがこの映画にはある！」「今まで見たことのない、過去最高の映画でした。面白いうえに、生きてることが素晴らしいって自然に思えるなんて本当に凄いし、音楽も良かったし、恋もしたくなった！」と人生の中でも最高レベルだと評する。そして1点を付けている人は「クドカンworld全開すぎて世界観を押し付られてる感じで苦痛でした」「鑑賞することが地獄」「想像を絶するつまらなさ」と鑑賞を苦行とまで感じたようだ。自分がどっちに振れるのか、気になる人は映画館へ行ってみてはいかが？

　そして2位はディズニー映画『ズートピア』。公開10週目にも関わらず人気は落ちる気配を見せず、遂に累計動員557万人、興収は72億円を突破。3位は先週1位だった、EXILE、三代目J Soul Brothersの岩田剛典と、高畑充希のW主演映画『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』。こちらも公開4週目だが安定して記録を伸ばし続けており、興収は16億円を超えた。その後は、4位に日本ホラー映画の2大スター出演作品『貞子vs伽椰子』、5位に佐藤浩市主演『64 ロクヨン 後編』、6位にアメコミ原作のハリウッド映画『デッドプール』、7位に西島秀俊主演『クリーピー 偽りの隣人』が先週に引き続きランクインしている。

　8位は初登場の『日本で一番悪い奴ら』。日本警察史上最大の不祥事と呼ばれる、北海道警察で起こった“稲葉事件”をモチーフに描かれる同作は、監督に映画『凶悪』で世間に衝撃を与えた白石和彌、主演に綾野剛を迎えて制作された。鑑賞者からは「これは好き嫌いが分かれるんじゃないかなぁ～？」「最近流行りの自主規制に縛られずに白石監督が撮り切った力作」「タイトル通り、品のない昭和映画、いわばワルノリ。くだらない」と評価が別れる作品のようだ。

　9位に山崎賢人＆二階堂ふみ主演のマンガ実写化映画『オオカミ少女と黒王子』、10位に『64 ロクヨン 前編』となっている。

　なお、全国15館にて2週間限定のイベント上映がスタートした『機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY』は13位でトップ10入りを逃しているが、公開規模を考えると上出来過ぎと言ってもいいくらいだろう。上映されている映画館各所では「まだ月曜日なのに土曜日のチケットもうないのかよ」「サンダーボルト観終わった。館内満員だった」といった声が上がっており大盛況のようだ。

　今週末からはティム・バートン、ジョニー・デップら豪華スタッフが集結した『アリス・イン・ワンダーランド　時間の旅』が公開され、圧倒的な記録で1位に君臨すると見られるが、ここのところ映画が好調続きのアニメ『アンパンマン』、AKB48の“ぱるる”こと島崎遥香主演のドキドキ青春オカルトミステリー『ホーンテッド・ キャンパス』、今大人気のイケメン、美女大集合の『全員、片想い』など話題作が続々公開される。大きくランキングの変動が予想されるが果たして結果はどうなるのか。注目だ。