竹内 ただ、今は作品と根付いたもののほうが、曲として長く愛されるということもあり、J-POP系アーティストの楽曲も、作品に即して作られるようになってきました。言ってみれば、昔のアニソンとまったく変らないものに戻ったのかなという感じがしますね。
濱田 音楽全体で見ても、今、チャートに入っている曲は、けっこうアニソンが多いですよ。かつて、歌謡曲が流行ったり、ニューミュージックが出てきたり、それがJ-POPになったりして来た。その流れの中でアニソンというジャンルの存在感が増してきている。
――今回のエースクにもアイドルが出演されていましたが、今は、アニソンを歌うアイドルも増えましたよね。
濱田 今話したような流れの中で、アニメの文化が昔とくらべて力を持ってきたので、アイドルがアニソンを歌うようになったのは、自然な流れなのかも知れません。
竹内 若いアーティストが、子どもの頃からアニソンを聞いて育っているので、「アニメだから」というのを考えずに、音楽として聴いて育った世代が、リアルにアーティストの世代になってきているんです。アニソンが一般化してしまっているということですよね。
濱田 アニメオタクとそのほかの人との境目がきっちり分かれているのではなく、多くの人がオタク的な要素を持っているのだと思います。
竹内 『新世紀エヴァンゲリオン』が誕生したのは「最近じゃん」と思っていたけれど、1995年だからもう20年が経っちゃったんですよね。去年末に、『第66回NHK紅白歌合戦』の特別企画「アニメ紅白」で石川さゆりさんが「残酷な天使のテーゼ」を歌いましたが、昔だったら考えられないことでした。
――では、アニソンは今後、どのような発展を遂げていくと思いますか?
濱田 何でもアリだと思いますね。
竹内 たまたまいろいろな音楽のジャンルがあって、それが主題歌になったら、アニソンと言われるだけなので。
濱田 音楽の種類で分けたジャンルじゃないんですよね。ロックやジャズやポップスという分け方を越えて、「何でも来い!」って思います。
竹内 昔は、歌謡曲からロックっぽいものが多かったんですよね。バンドものも多かったです。ただ、それ以外にも、いろいろなジャンルの音楽が入り込んできていて、何でもありになってきていると思うんですよ。
濱田 だから、アーティストにとっては面白いフィールドだと思います。
新たな実験的なライブイベント「エースク」主催者が語るアニソンシーンのページです。おたぽるは、インタビュー、アニメ、アニソン、アフィリア・サーガ、流田Project、A応P、中川翔子、影山ヒロノブ、アイドルカレッジ、遠藤正明、おそ松さん、AT-X、インタビュー、i☆Ris、キッズステーションの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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