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「嫌いだったライブがどんどん好きになった」アニソン／ゲーソン・シンガーAiRIの足跡と新作『Mirage』に込めた想い

編集部

2014.07.15

■美しいハイトーンボイスの秘密はカラオケ!?

（撮影／後藤秀二）

──これまでで特に印象に残っているタイアップ作品はなんでしょうか？

AiRI　PCゲーム『キラ☆キラ』ですね。この作品では、作中に登場する架空のロックバンド｢第二文芸部｣のボーカルとして、30曲以上を担当しました。ゲームももちろんすべてのルートをクリアしました。この作品で初めてゲームの本当の楽しさがわかった気がします。ファンのみなさんがゲームのキャラクターに感情移入する感覚がわかって、こういう愛されている作品の歌を歌えるのは本当にありがたいなって思いました。

──『グリーングリーン』のように『キラ☆キラ』もテレビアニメ化してほしいですね。一方で、以前はアニソン・ゲーソンと違う分野でバンド活動をされていたとのことですが、例えば同じタイアップでも「月9の主題歌歌いたいなぁ」と思ったりしないんですか？

AiRI　まったく考えたことがないです。そういうのは、そういう方たちにお任せすればいいんじゃないかなって。

──なるほど。では、AiRIさんが目標にしているアーティストさんはいますか？

AiRI　目標というのとは違うと思いますが、田村直美さんの大ファンです。PEARLというバンドでSHO-TAという名前でボーカルをやっていた頃の田村さんが大好きで、彼女のようなかっこいいボーカリストになりたいなと思っていた時期がありました。女性ボーカルで、音域が広くて上手い人が好きだったんです。

──田村さんもハードロックでありながらアニソン（「ゆずれない願い」など）も歌われているので、AiRIさんと似てらっしゃるかもしれません。それに、AiRIさんもハイトーンボイスが魅力ですよね。特別な練習をされているんですか？

AiRI　特にしてないんですよ。もともとは普通音域だったんですが、しばらく歌をやめていて久しぶりに歌ったら、高音域が出たんです（笑）。たぶん、そのやめていた期間に友達とカラオケでシャープを半音ずつ上げていくのにはまっていたからだと思います。そういう中で自然に身についていったのかなと。よくファンの方にも「どうやったら高音がでるようになりますか？」って聞かれるのですが、その時も「カラオケで半音ずつ上げていったら多分出ますよ」ってアドバイスしています（笑）。

──そうなんですね（笑）。カラオケではアニソンやゲーム音楽を歌うんですか？

AiRI　古いアニソンを歌いますね。『北斗の拳』（の曲）はほとんどのバージョン歌えます。もちろん田村さんの楽曲も歌いますし、『タイムボカン』シリーズや『新世紀エヴァンゲリオン』なども。

──アニソンって、一言でいってもいろいろなジャンルがありますよね。

AiRI　そうですね。あとは覚えやすいし、歌っていて気持ちいい曲が多いのも特徴ですね。意外とJ-POPよりもロックサウンドが多い気がします。あとはみんなで歌えるっていうのがいいですね。ライブでも、みんなが私の曲を歌ってくれると本当に感動します。むしろあれを録音してCDにしたいです（笑）。

──ライブ盤、聴いてみたいですね。そのほかに、今後やってみたいことはありますか？

AiRI　絵を描きたいなって思っています。私ものすごく独特な絵を描くんですが、マネージャーのモーリー（森さん）がそれを大絶賛してくれるんですよ。「僕、AiRIさんの絵が好きです」って。だから最近、絵を描くのに目覚めました。見ると不安になるような、全然女の子っぽくない絵なんですけれど（笑）。私の絵でグッズを作ったりもしています。

──（絵を見せてもらいながら）確かに、これは少し不安になる絵ですね……（笑）。でも、とても味があります。

AiRI　ありがとうございます。絵はもっともっと描いていきたいです。ゆくゆくは絵本を出してみたいですね（笑）。　

──どんどん活躍の場が広がりますね。では最後に、AiRIさんにとって、アニメソングとはどんな存在かを教えてください。

AiRI　世界共通語、って感じかな。日本の文化ですね。日本のアニメ、そして日本のアニソンファンは世界にたくさんいて、それだけでなにか強いつながりを感じることができると思うんです。お互いの言葉がわからなくても、ひとつになれるような。すごくいいものですね、アニソンって。これからもずっと歌い続けたいです。

──ありがとうございました！
（取材・構成／福島槙子）

■AiRI 公式サイト
http://airi-hightone.net/