4月より放映開始された深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」! ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。
■『一週間フレンズ。』
第1話「友達のはじまり。」
スクウェア・エニックス刊・「月刊ガンガンJOKER」連載の葉月抹茶の原作マンガを、岩崎太郎監督とブレインズ・ベース制作によってアニメ化。
高校二年生の長谷祐樹は、他人と一切関わろうとせずにいつもひとりでいる同級生の藤宮香織が気になり、友達になりたいと願っていた。最初は拒絶しながらも、ひたむきな祐樹の態度に徐々に心を開き始める香織。しかし香織は、他人との記憶が一週間で消え、月曜日にすべてを忘れてしまうという病に侵されていた。それでも祐樹は香織と友達になりたいと願い、一週間しか保てない二人だけの思い出を何度も何度も重ねてゆくのだった。
今期の女性向けアニメの中でも、王道というべき「記憶を無くしたヒロインとそれを支える主人公の恋愛」を扱った本作。同様の趣向の作品は過去にマンガ・アニメを問わず実写映画やドラマで数多く存在し、また「泣ける系美少女ゲーム」でも好んで取り上げられる主題の一つ。意地の悪い言い方をすれば“手垢のついた素材”であるのですが、本作のスタッフ陣は作画・演出・音楽・声優の演技、すべてを高レベルに保つことでこのジャンルの代表作を作り上ようとするぐらいの気概を感じました。
主役二人を演じる祐樹役の山谷祥生さん、香織役の雨宮天さんはともにまだ新人ですが、キャラクターの実年齢に近いだけに等身大の演技を見せてくれて好印象。原作はまだ5巻までしか出ておらず、しかも完結していないのですがテレビではどこまでを描いて終わらせるのか? この辺りはシリーズ構成の菅正太郎さんの腕の見せどころでしょう。個人的にはEDの中にある「机の上の日記を読む事」というメモの張り紙が剥がれかけているのが今後の展開の鍵になるのかも? と感じました
とかく最近「泣ける〇〇」というフレーズは連発されて安っぽく思えますが、週末の夜に『一週間フレンズ。』を見て、思いきり泣いて精神のデトックスをしてスッキリと新しい一週間を迎えてみてはどうでしょうか。
余談ですが、物語の舞台はどうやら東京都下私鉄沿線の某駅周辺に設定されてるようなので、陽気も良くなってきたことですし、GWあたり聖地巡礼と洒落込んでみるのもいいかも知れませんね。
【こんな作品のファンにもオススメ】
『ef – a tale of memories.』『琴浦さん』
(文/出口ナオト)
“よくあるテーマ”の中で代表作となれるか?『一週間フレンズ。』 深夜アニメ第1話全レビュー!!【6日(日)編】のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、2014年春アニメ、一週間フレンズ。の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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