まどマギをスピ的に解説する PART2

魔法少女まどか☆マギカは、「ゼータレクチル星人」が元ネタ!?

madomagi.jpg『劇場版まどか☆マギカ』公式HP

【ハピズムより】

――昨年、人気を博したアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』(毎日放送)、通称「まどマギ」。かわいらしい“萌えキャラ”が主人公なのだが、内容は深くて暗く、視聴者全員が意表をつかれた、突然の「残虐シーン」も話題となった。

 クライマックスまで目が離せない難解なストーリーゆえに、物語の解釈について今でも熱い議論が交わされているなか、スピ業界で活躍するとある中年が「まどマギは、ガチスピアニメ! スピ的に解釈すると納得がいく」と豪語。通称「スピおじさん」が、まどマギを「仏教」「宇宙人」「アセンション」の3つのスピキーワードを基に、3回に分けて解説する!

■キュゥべえの特徴が「ゼータレクチル星人」と一致!!

 「どんなことでも一つだけ願いをかなえてあげる」。そう言って悩める少女たちに近づき、契約を取りつける魔法の使者キュゥべえ。その愛くるしい容姿とは反対に、巧みな話術と用意周到さで魔法少女たちに接するキュゥべえは、はたして人間にとって味方なのか、敵なのか? それが本アニメの中心テーマの1つなんだけど、キュゥべえの正体は物語の中盤(第8話)あたりに明らかになる。

 物語の中では、魔法少女の希望から絶望への転移(魔女化)によって生じる巨大なエネルギーを回収することがキュゥべえの目的で、「宇宙の“エントロピー=無秩序な膨張”を緩やかにして、宇宙の終焉を先延ばしにするのが目的」とのこと。また、キュゥべえは、インキュベーターが、有史以前から魔法少女を生み出して「願いをかなえた」ことで、人類も進化したのだという。もし彼らが介入しなければ、人類は現在でも穴居人のままであり、家畜と同様の存在なのだと言い放ったのだ。つまり、キュゥべえは、人類を騙して利用し、宇宙を救おうとしていたというのだ。

 これまで勧誘の仕方がどこか悪徳業者のような手口で胡散臭さを感じていた視聴者も、「やっぱ、悪いヤツだった!」と納得しつつも、「なんでそんなことするの!?」とさらに関心が深まるという展開。

 このキュゥべえという存在は、スピおじさんからすると、地球人類とは異なる進化を遂げた、感情エネルギーを持たない爬虫類系の異星人=「ゼータレクチル星人」や「グレイ型の宇宙人」とかぶって見える。

 「ゼータレクチル星人」ってのは、自分たちの星が核戦争で滅亡して長い間地底で生活を続け、過ちの原因が感情にあると勘違いして、遺伝子操作で感情を司るDNAをなくしてしまった非人情的な宇宙人。「人間の想念を操るテクノロジーを持っている」といわれており、キュゥべえの設定とよく似ている。

 また、グレイは、ゼータレクチル星人が造り出したクローンで、生殖器や消化器官がなく、頭が大きくてアーモンド型の大きな目をしたおなじみの宇宙人。よく陰謀論で取りざたされているのがこのグレイタイプで、人類の“闇の勢力”と結託して一部の地球人を誘拐(アブダクション)しながら遺伝子実験を行っているとウワサされている。

 つまり、姿形は違えども「感情を持たない異星人が、感情豊かな地球人に接近、介入して、その感情エネルギーを自分たちの生存のために利用している」っていう点で、インキュベーターと同類なんだ。いわば、キュゥべえは異次元から訪れた「感情ハンター」ってわけ!

 あと、「ソウルジェム」に魂が奪われてしまうという設定も、宇宙人の仕業といわれる「キャトルミューティレーション」にも似ているものを感じる。「キャトルミューティレーション」は、動物の死体の一部が切り取られ、しかも血液がすっかりなくなるという、実際に起きた異常な惨殺事件のことなのだが、これはグレイの仕業なのではないか? とささやかれているのだ。

 ほかにも実在の宇宙人とリンクする話がある。それは地球人に介入しながらも、人間の意識までは勝手にコントロールできないという点だ。あくまで「契約」した相手の魂をゲットして感情エネルギーを回収しているのであって、契約が成立しない相手に対しては力ずくで従わせるようなことはしない。これは他の宇宙人たちにも共通していて、どうやら侵略行為が許されないのは「宇宙の法則」らしいんだ。だからさすがのキュゥべえも、反発する魔法少女たちに「わけがわからないよ」とぼやくしかないんだよね。

 さて、アニメの話に戻すと、要するに、キュゥべえは、地球のために魔法少女を増やしていたんじゃなくて、いずれ魔女に成長するであろう魔法少女を量産することで、感情エネルギーの増幅を図っていたということがわかった。だから、契約を取った後は、少女たちからクレームがあろうが何だろうが知らん顔したり、杏子と戦うさやかを止めたいと願うまどかに「君が契約すれば止められる」と迫ったり、「僕は自分のエネルギー収集ノルマを果たしたし、あとはこの星の人間の問題」とうそぶいてたんだろうね。

 これは、宇宙人がアブダクションをする際に、「人間の記憶」を操作することにも類似してるとも考えられる。自分たちに都合の悪いことは知らんぷり。契約した魔法少女たちをまるで操り人形のように扱うインキュベーターは、勝手に宇宙物質を体内にインプラントしたりする宇宙人の「容赦なさ」と似てなくもない。

 でも、まどかの「全時空上の魔女の存在を消滅させる」という願いに対しては、さすがに驚きを隠せず、「君は神にでもなるつもりかい!?」と声を荒ららげ、それまでの少女たちとはケタ違いのまどかの“心の潜在力”が読めずにうろたえる……。これもまさにキュゥべえが「ゼータレクチル星人かグレイ」たるゆえん。そもそも、「すべての過ちの原因が感情である」と考えてる彼らにとって、まどかが考えた「すべてを解決する原因となる感情」が存在すること自体が想定外だったんだ。

 ちなみに、“心の潜在力”はスピ用語の「アセンション」とも関係していて、その謎を解くのが、まどかとほむらとの深~い縁。というわけで、それについてはまた次回。
(2012.12.28ハピズム既出)

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