TVアニメ『魔王学院の不適合者』やたら説明会話の多かった第12話

TVアニメ『魔王学院の不適合者』

 この世界独特の単語が多いこの作品。そんな中でも今回は説明が多く、また展開も早いエピソードになった。今回を含めて残り2話だ。

 エレオノールから語られる真実は全て重々しいものばかり。彼女自身も人間を魔法に変えるという禁忌の魔法から生まれた存在。

 さらには勇者学校の生徒たちも彼女が生み出した根源のクローンであるという。さらに、ここまで「勇者学院」という名前のわりにゲスの集団のように感じられた彼らの行動も、「魔族を殺せ」という復讐心のみを煮詰めたような人物の意志がいきわたるようにされていた為でもあったことが発覚する。

 元々勇者カノンに仕えていたジェルガという男は、カノンとアノスが戦を無くすために命をなげうったにもかかわらず、魔族を滅ぼすことだけにこだわり、最終的にカノンすらも手にかけてしまった。そのジェルガの意志が今も残り勇者学院や人間にその意識を持たせ続けていたのだった。

 カノンは自分の守った人間に殺され、自分の名を語られ、魔族に2000年以上恨みを持っているようにされてしまったのだ。

 エレオノールはその恨みとは切り離されて生まれた存在で、この恨みを持つ存在を生み続けることを心苦しく思っていたようだ。ずっとアノスのような存在が現れるのを待っていたと彼女は告白し、自分を殺してもらいたいと願い出る。

 だが勿論アノス様はお優しいのでただ殺す、などということはしないのである。「全員まとめて幸せにしてやればいいのだろう?」と滅茶苦茶格好いいことを言い出すのだ。

 だがアノス様が何かしようとしたその時、そこに割って入ってくる者たちが。勇者学院の教師が割って入ってきたのだが、それすらも遮るように現れたのは七魔皇老を携えた人物。彼は抜けるはずのない勇者の聖剣エヴァンスマナをいともたやすく抜いてみせ、勇者学院側を一掃してしまう。

 そして自らをアヴォス・ディルフェビア、暴虐の魔王であると名乗り出す。とうとう現れた偽魔王。彼は自分が世界を作り変えると宣言し、姿を消してしまう。

 だが、人間界側も魔王側も伝説の魔王「アヴォス・ディルフェビア」が現れたことで大騒ぎになってしまう。

 人間側は恐れていた魔王がよみがえってしまったことを国中に立体映像を使って知らせ、魔王を討つために立ち上がることを宣言する。

 魔族たちの元にもアヴォス・ディルフェビア自らが立体映像で、自分が転生したことを告げ、人間を滅ぼすと宣言。 こうしてまたしても人間と魔族の戦いが勃発してしまう。

 もちろんアノスにはこの戦いが無意味であることはわかっている。仲間たちに無理強いはしないまでもこの戦いを止めに出ることを決めていた。だがもちろんサーシャ達を含めた仲間たちはアノスの為に戦いに参じることを決めていた。皆の協力に感謝を示し、アノス達は明朝立つために準備をスタートする。

 平和主義者であるミサは戦いを前に緊張を隠せないでいた。そこに現れたのはレイ。前回からもうカップルじゃん、というくらいにイチャイチャしていたが今回もだ。

 レイはミサに前回プレゼントしたペンダントの片割れをもらい受け、「戦いが終わったら絶対に君の元へ戻ってくる」というフラグでしかなさそうな発言をミサに残す。

 かくして、戦いの時はやってきた。それぞれの力を最大限生かすように配置され皆がアノスの為に戦う。だが、ほどなくしてミサがアノスにメッセージを送ってくる。レイの姿が見えなくなったというのだ。
 
 そのころアノスは黒幕であるアヴォス・ディルフェビアと対峙していた。聖剣をアノスに向けて振り下ろすが、もちろんその攻撃をきちんと受け止めるアノス。

 この攻撃の仕方に覚えのアノスははアヴォス・ディルフェビアが勇者カノンの生まれ変わりあることを言い当てる。

 人間によって殺され、絶望した彼は魔族として生まれ変わっていたのだ。さらにその正体は、アノスのよき仲間として行動を共にしていたレイだった。
 
 なぜレイはアヴォス・ディルフェビアという名で偽の魔王の歴史を広めたのか? なぜレイとしてアノスの側にいたのか。なぜ、彼と今対峙しているのか。

 かなり怒涛の展開だったが、次回とうとう最終回。最終回は今まで以上に怒涛の展開になることだけは間違いないだろうが、振り落とされずについていきたい。

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