TVアニメ『波よ聞いてくれ』金欠のミナレがラジオ局に居を構えた!?第3話

TVアニメ『波よ聞いてくれ』公式サイトより

 ミナレと同じアパートの男の部屋。部屋の中心に日本酒を注いだグラス、それを囲むように置かれた盛り塩。男は数珠を手に般若心経を唱えだす──という謎すぎるシーンからスタート。どこかから垂れてきた血がグラスの中に広がっていく。「リツコ、僕は仕事に行く」と呟く男。不穏な幕開けである。

 スープカレー店に響き渡るミナレの叫び声。無事に夏祭りが終わり、事前の通告通り店を解雇される日がやってきたようだ。彼女が自分の功績をあげるが、店長の宝田はけんもほろろな対応。最後の給料にも餞別的なものはなく、きっちりと日割りした分だけが入っていた。

 晴れて無職になったミナレ。間が悪いことに車検とアパートの更新も重なって、深刻な金欠に。同僚だった中原とビアガーデンで愚痴を語りあううちに、夜中には立派な酔っ払いになっていた。

 中原は不安に襲われるミナレを見かねて、家に来ないかと誘う。さすがに突然男の家に転がり込むことには抵抗があったのか、断念。優しさと少しの下心を見せた中原に対し、食い詰めたときにだけまた連絡する、と捨て台詞を残し逃げていくミナレだった。都合のいい扱いを受けながらも、ついつい心配してしまう中原。惚れた弱みだろうか。

 酔っ払って帰宅したミナレは玄関先で眠りこけてしまう。部屋には謎の男の気配。男が彼女を抱きかかえて運ぼうとしたところで目を覚まし、男へ盛大に投げ技を仕掛け、すぐさま警察へ通報するのだった。

 しかし、次の場面では警察に囲まれ土下座をするミナレの姿が。どうやら彼女は毎回酔っ払って帰ってくると、階下の男の部屋を自分の部屋だと思い込んで入り、その廊下で寝てしまっていたのだという。

 彼は毎度、泥酔したミナレを部屋まで送り届け、靴まで揃えていたというのだ。鍵を閉めていてもドアの前で泣き叫ぶらしく、見かねて毎回面倒をみていたらしい。大迷惑をかけていたのに、今の今まで知らなかったミナレ。警察もあきれて帰っていく。しかも図太い彼女は彼に家を貸すよう持ちかけるも、冷たくあしらわれてしまう。当たり前だ。
 
 どこにも行く当てもなければ更新費や家賃を払える見通しも立たないミナレは、麻藤に連絡。以前誘われていたラジオの仕事を受ける代わりに、藻岩山ラジオ局に自分の寝床を用意してほしいと頼み込む。

 翌朝、大量の荷物を抱えたミナレはラジオ局へ向かう。麻藤はそんな彼女に、冠番組を持たないかと持ち掛ける。冠番組というのはパーソナリティの名前を冠した番組のことだ。ただのド素人がまさかの抜擢。しかも、藻岩山ラジオ局はJFL(JAPAN FM LEAGUE)に加盟しているので、北海道中にミナレの声を届けることができるというのだ。

 ギャラはいくらもらえるのか、という肝心なことをはぐらかしたまま、ミナレに冠番組を持たせようとする麻藤。ミナレがシセル光明という女性芸人に似ていることが大きな理由のようだが、そのあたりも結局濁されてしまった。

 とにかくギャラも番組として成立するかどうかもミナレのしゃべりにかかってくるわけだが、それでもやらせたいとい思わせるだけの何かがミナレにはあるようだ。ただ、彼の企む番組は毎日深夜3時半スタート、というなかなかに過酷な時間枠。一体、この時間で何を話していくことになるのだろう。

 当面の住まいについては、ラジオ局のADをしている瑞穂の家に転がり込むことになったようだ。よく受け入れたな、と思わずにはいられないが、二人はとりあえず乾杯することに。ミナレとは対照的に物腰の柔らかい瑞穂。学生の頃からラジオに対して深い愛情を持っているようで、すぐに打ち解けていく。ミナレと今後一緒に仕事をすることも、楽しみにしているようだ。

 酒癖の悪いミナレだが、居候させてくれる優しい女の子に迷惑をかけたりはしないだろう。このふたりの同居生活も見ていて面白そうだ。いよいよラジオパーソナリティとしてのお膳立てが整ってきた。1話冒頭のクマと戦いながらの番組はどうやって作られるのか。やっとその謎が解き明かされそうだ。

(文=三澤凛)

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