「めりぴょんの萌え鑑賞日記」vol.1

映画『明治東亰恋伽』は、胃に優しめな3次元乙女ゲー映画でした。

 若手俳優わらわら映画の王道である楽しみ方、「エキストラを凝視する」も外せません。藤田五郎(演・久保田悠来/ex.斎藤一。改名して警察官になった。めいこい劇中ではオカン的性質を持つ)と小泉八雲(演・岩永徹也/英語交じりの怪しい日本語を喋る愉快な帝国ホテル在住の物の怪・オタク)がわちゃわちゃ会話しているシーンで周りを取り囲むエキストラの異様な年齢層の高さに目が釘付けです。安心して楽しめますね。

 そして友人が異様に猛プッシュしてきた菱田春草(日本画学生。クーデレキャラである)。演じているのはBOYS AND MEN研究生関西・高橋真佳把さんです。現役高校3年生という彼の演技は異常にフレッシュで、こちらの心に強烈に波風を立ててきます(良い意味で)。森鴎外(演・宮崎秋人/作家とか医者とかをしている。ドラマ版では最初期に芽衣を家に泊める)がまんじゅう茶漬けという狂った食事を作り始めるシーンで目線をウロウロさせている菱田春草の可愛さが胸のあたりに直接キます。男子高校生っぽい語尾の空気の抜け方も要チェックです。個人的には芽衣を見送るシーンで橋の欄干についている春草の手がきれいなパーの形だったのが一番良かったです。橋の欄干に手をつくときにパーになる男の子は良い男の子ですよ。

 その後も芽衣のスマホを充電するためにLightningケーブルを明治時代に生み出す岩崎桃介や、異常に原作の喋り方再現率が高い川上音二郎(演・山崎大輝)、異常に早口の再現率が高い泉鏡花(演・とまん)などの見どころ盛りだくさんで楽しい映画でした。桃介への個人的な恨みから、芽衣を河原で縛り上げて身代金を奪うために乱入してきたジジイの演技がめちゃくちゃリアルで怖かったです。明治時代なのにアコムからお金借りてそうだった。

 結末はネタバレになってしまうのですが……チャーリーと芽衣の関係性が好きなオタクなら泣いてしまうこと間違いなしのエモーショナルな結末になっていましたので、是非みなさま、劇場へどうぞ。私は泣いちゃった。

(主要劇場の公開が7月4日までと聞かされ、それに間に合わせるために深夜にものすごい勢いで原稿を書いているオタクより)

(文=めりぴょん/山野萌絵)

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