『フルーツバスケット』作画が不安定になりつつも、モゲ太やみっちゃんが出てにぎやかだったバレンタイン回レビュー

 今回の『フルーツバスケット』も、原作第三巻をていねいになぞる展開だった。原作順守だから、季節はそれに沿っているので2月。サブタイトルにもある通りバレンタイン回だ。そしてこっそり紫呉回です。

<第10話>だって、バレンタインだもん
 バレンタインデー前日。夾は校門前で待っていた楽羅を見た途端、一目散に逃げ出した。猛追する楽羅は、バレンタインデー当日にデートをしようと誘いに来たという。だが、夾は断固拒否。そこで楽羅は、透と由希も交えたWデートを提案。デート未経験の透が嬉しそうに目を輝かせるので、夾は渋々Wデートをすることに。

 十二支は全員重要な役割を担っているけれど、この紫呉というキャラクターは物語の頭からずっと登場しているものの常に飄々としてつかめないキャラクターだが、今回はその片鱗をのぞかせた。まだこの段階では、彼が何を考え行動しているかは見えてこない。由希やキョンよりも年長者で成人して仕事もしている彼は、とても大人に見えるのだが。

 はとりや、まだ出てきていない「あーや」だが、彼らが夢を見たというあの朝とは……? 物語のラストの紫呉の行動はもうここから決まっていたのだと、改めて読み返したときに思った重要なシーンであった。風邪をひかせるなよ、の意味もアレなのだと思う。

 そして今回、物語の後半までちょこちょこ出てくる「モゲ太」が出た。きちんとアニメ内アニメになっていたので、次回の出現が楽しみです。デートで観る映画としては大失敗っぽいチョイスだが、神楽と透のふたりが思う存分楽しんでいたのでありなのだろう。

 神楽の願いでWデートになったキョンと神楽、由希と透。最後のキョンの表情を見ると「デートは透としたかったよね!!」といじり倒したくなる。ところどころでちょっと頬を染めて透と並ぶキョンが、その気持ちを自覚するのはもう少し先なんだろう。

 これから何度も紫呉に地獄を見せられる編集者・みっちゃんも出てきて、バレンタインの『フルーツバスケット』はとてもにぎやかだった。今回も作画が気になったので、次週は頑張ってほしい。回を追うごとにキョンの顔が可愛くなくなるのはツライ。色々な期待を込めて。来週はもしかして「世界で一番バカな旅人」の回か!? 大好きなエピソードなので楽しみだ。
(文=三澤凛)

フルーツバスケット

フルーツバスケット

海水浴やクワガタ採りなど楽しい日々・・・

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