『フルーツバスケット』飄々とする花島最高!いつでもすてきなキョン!キャラクターたちの魅力で語彙を失う第9話レビュー

 今回の『フルーツバスケット』第9話は、原作第三巻の冒頭のシーンをていねいになぞる展開。十二支のひとり、潑春が正式に登場する回でもある。十二支のみんな(キョンも)が大好きなのでもちろん春のことも大好きだが、あの初登場時の最高にかっこいいのにチャリにまたがる絶妙な残念感がたまらない。あの時に居合わせた女子高生たちの遠い眼がいい。みんな同じ気持ちになるだろう。

第9話「由希は俺の初恋だから」
 三学期がが始まるも、由希は少し風邪気味の様子。明日は持久走もあるし学校を休んだ方がいいのではと透が言ったその時、「持久走……つまりは勝負事か!」と夾が食いついてしまう。こうして始まった持久走は、トップを争う由希と夾の土壇場に。一方、透は土手で横になっていた白髪の男に草摩の家を知らないかと尋ねられ……。

 今回のストーリーは、春の登場回と共に花ちゃん回でもあると思っていたのだが、持久走に全く参加する気のない彼女、最高ではなかっただろうか。魚ちゃんも堂々とおさぼりなのだが、参加する意思があって登校したのかと思いきや早々に仮病。そして結局門の前から動かずトランプ大会を開催する花ちゃん。しかも最後は先生もいた。

 この学校のおおらかさはすごく良い。花ちゃんの動じなさ、というか学校生活に求めるところがはっきりしているところもすばらしい。もちろんマンガ的表現の部分も多いが、花ちゃんのこの飄々さに惹かれるのだ。彼女がここに行きつくまでも色々あったので、その話がオンエアされるのも楽しみに待ちたい。

 さて、潑春だ。前回のはとりにちょっとがっかりしたので、長台詞をしゃべる時にドキドキしながら見守っていたわけだが、春の声は大丈夫そうだった。ブラックとホワイトの芝居の落差があるので、やりやすいのだろうか。ホワイトのときの淡々とした部分は下手すると棒になりそうなので、ちょうどいい塩梅だ。重い部分を担当することが多い春なので、重要だ。

 そして今回のタイトル「由希は俺の初恋だから」。この一言がタイトルになる! 字面にすると結構な衝撃だ。その経緯をちゃんと語ってくれるので納得&涙である 相手に対する勝手な決めつけと思い込みを含んだ態度を取られると自分はすごく傷つくのに、なぜか人はそういった態度を取りがち。それに気づかせてくれた由希は、春にとって大切な存在なんですよね。春の好きな人を丸ごと好きって認める空気感がたまらない。

 しかし今話で気になったのは作画だ。キョンと春のバトルシーンがあったが、いつもよりもキャラクターが三白眼感が強かった気がする。特にキョンの顔がそれが顕著で、いつもよりかわいさが三割減であった。

 とはいえ勝負事に燃えてワクワクしているキョンも、最後にカードゲームで花ちゃんに負けているキョンも、春に「勝負の続きするか?」とかちょこちょこ気を使ってあげるキョンとか、とにかくキョンはいつだってかわいいし、いい子である。だからこそ、そのかわいさやカッコよさが損なわれると悲しくなる。

 キャラクターみんな大好きだからそれぞれのかわいいポイントに声がでてしまう。「かわいい!!」ってつい叫んでしまったぽイントだ(キョンを除く)。

・由希の生足
・まじめに走る透
・キョンを罠にはめた後に視聴者にカメラ目線で注意喚起する春
・すごい助走をつけて頭突きする春
・「由希くん」って呼ばれて変身した後にねずみ姿で照れてる由希
・「きっと喜ぶ」と、その喜ぶ姿を想像して笑っている春
・「女子高生!」と心の中で叫びながら透にかっこいいこと言って家をでる紫呉

 マンガの中で大好きだったシーンが動いて目の前に現れるでの、毎度かわいいと叫ぶポイントが増えてしまう。

 来週は神楽ちゃん来襲の気配! ということは…‥? 次週のキョンも楽しみだ。
(文=三澤凛)

フルーツバスケット

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番外編と特別ショートも収録!

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