全38巻ある原作コミックは、どこまで映画化されるのか？　綾野剛主演作『新宿スワンII』に張られた伏線

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　前作に続き、龍彦をスカウト業界に引っ張り込んだ真虎（伊勢谷友介）をはじめ、関（深水元基）、葉山（金子ノブアキ）、時政（村上淳）ら「バースト」の幹部たちも再登場。表向きは“すごくいい人”な真虎が、実は裏でこっそり暗躍しているのも見逃せないポイント。全38巻ある原作シリーズでは、「バースト」の社長にまで出世する龍彦の前に、乗り越えるべき最後の敵として立ちはだかるのが真虎となっている。『新宿スワンII』には今後の展開を予感させる伏線が用意されており、真虎の言動もしっかりチェックしておきたい。

　ちなみに『新宿スワン』『新宿スワンII』の山本又一朗プロデューサーは、三池崇史監督＆小栗旬主演作『クローズZERO』（07年）シリーズの仕掛人。本作に脚本家としてクレジットされている水島力也は、山本プロデューサーのペンネームなのだ。『新宿スワンII』から龍彦の仲間になる森長役で上地雄輔が加入するなど、これからシリーズが長期化すると『クローズZERO』や裏社会を題材にした『闇金ウシジマくん』（12年）とますますキャストが被ることになるだろうから、『新宿スワンIII』くらいでの完結がベストか。龍彦vs真虎の決着戦を見ることができるかどうかは、『新宿スワンII』劇場公開の手応え次第ということになりそうだ。
（文＝長野辰次）

『新宿スワンII』
原作／和久井健　プロデューサー／山本又一朗　脚本／水島力也　監督／園子温　
出演／綾野剛、浅野忠信、伊勢谷友介、深水元基、金子ノブアキ、村上淳、久保田悠来、上地雄輔、広瀬アリス、高橋メアリージュン、桐山漣、中野裕太、中野英雄、笹野高史、要潤、神尾佑、山田優、豊原功補、吉田鋼太郎、椎名桔平　
配給／ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント　1月21日（土）より全国ロードショー
http://ss-2.jp

 
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