「最近は静物画を描いています」「最初は人体解剖図から」いよいよ始まったCG児童ポルノ裁判控訴審、たったの7分で結審

 実は筆者も「この人は、一種の筋の通ったロリコンなんだろうな」と思っていた。だから、高橋さんだが、もう少女のヌードを描くことに興味を失っていることを語ったのには、少々驚いた。

 それからしばらく経った現在、どんな作品を制作しているのか尋ねてみた。すると高橋さんは「最近は静物画を描いているというのだ」。

 そもそもが少女を描くことによって興奮を得ているのではなかったのか。そう尋ねてみると、笑いながら否定された。

「少女を描きたいのではないのです。自分が惹かれているのは人間の肉体です。ですので、年齢はもちろん、性別も関係ありません。ただ、これまで題材に少女が多かったのは肉体の幅が広いからなんです。男性の場合だと、どうしても筋肉の付き方などは決まった形になります。ところが女性の場合には裁判でも争点になった乳房の大きさとか、肉体の幅が広いんです」

 つまり、高橋さんは本気で肉体を描くことに、性欲とは違うベクトルの興奮を見いだしていたのだ。ならば、いつからそのようなものに惹かれるようになったというのか。

「思春期前から人体解剖図を見て、エロティックな感覚を覚えていました。ただ、それが何かわからないままに、ずっと肉体を描き続けていました。こうやって、話すことができるのは、頭の中でモヤモヤしてきたものが、裁判を通して初めて言葉にすることができたからです」

 裁判を経て、長らく追い求めてきたものが、一旦ゴールを迎えたということだろうか。裁判の行方とは別に、次は何を描き始めるのかが気になる。

 控訴審の判決は、1月24日(火)午前10時30分より、東京高裁818号法廷で行われる。
(文=ルポライター/昼間たかし http://t-hiruma.jp/

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