美少女に悪霊が取り憑いた!? 実話系ホラー映画『残穢』と『死霊館』は、マジガチで怖すぎる!!

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 ホラー映画は薄暗い映画館で楽しみたいという人には、7月9日(土)より劇場公開される『死霊館 エンフィールド事件』がおすすめ。すでに全米で大ヒット中のこの映画は、ロンドンの住宅街・エンフィールドで1970年代に起きたポルターガイスト現象を題材にしたもの。当時の怪奇現象を記録した音声や写真が多数残されており、心霊マニアにはよく知られている。米国で活躍していた霊能力夫婦エド(パトリック・ウィルソン)とロレイン(ベラ・ファーミガ)が、この事件の謎に挑むことになる。

 本作の大きな見どころは、ポルターガイスト現象の起きる家で暮らすシングルマザー一家の次女を演じたマディソン・ウルフの熱演。72歳の老人の霊に取り憑かれ、11歳の少女のかわいい顔がみるみると変貌していき、老人の声で調査に来た心霊研究家たちを威嚇するシーンは、オカルト映画の金字塔『エクソシスト』(73年)のリンダ・ブレアを彷彿させる。悪霊に取り憑かれたイッちゃった演技もさることながら、両親の離婚で淋しい想いをしている思春期の少女のナイーブさも巧みに演じる。『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』(7月22日公開)ではエル・ファニングの幼少期を演じており、将来性が買われている逸材なのだ。

1607_eiga02.jpg悪霊に取り憑かれる少女ジャネットを演じたマディソン・ウルフ。2002年生まれの注目株だ。

『ソウ』(04年)で一躍人気監督の仲間入りを果たしたジェームズ・ワン監督は、一度ホラー映画からの引退を口にしたが、本作でカムバック。悪霊は本当に存在するのか、それとも両親が離婚したことで孤独さを募らせていた少女たちが始めたイタズラが思わぬ展開を招いたのか。ジェームズ・ワン監督は少女の孤独さに寄り添うような形でエンフィールド事件をドラマ化しており、ワン監督の演出の円熟ぶりを感じさせるものとなっている。

 実話がベースという観点からも、美少女は恐怖で顔が引きつっても魅力的であるという観点からも、『残穢 住んではいけない部屋』と『死霊館 エンフィールド事件』はどちらもどっぷり楽しむことができる。最後に余談だが、『残穢』の終わり近くに心霊マニア役の坂口健太郎がタクシーに乗車するシーンで、奇妙な影が画面に映っていることはご存知だろうか。タクシーの後部座席という狭い空間で誰もいないはずの角度から、カメラの前に白い手が伸びているのだ。中村監督にこの件について尋ねたところ、「撮影時は気が付かなかった。カメラマンの手ではないことは確か。不可解なものとしか言いようがない」とのことだ。『残穢』のラストシーンが近くづくと、どうしようもなく背筋が震える。
(文=長野辰次)

『残穢 住んではいけない部屋』
原作/小野不由美 監督/中村義洋
出演/竹内結子、橋本愛、滝藤賢一、佐々木蔵之介、坂口健太郎
DVD&ブルーレイがハピネットより発売中
http://zang-e.jp

『死霊館 エンフィールド事件』
製作・脚本・監督/ジェームズ・ワン 
出演/ベラ・ファーミガ、パトリック・ウィルソン、フランシス・オコナー、マディソン・ウルフ、サイモン・マクバーニー、フランカ・ポテンテ
配給/ワーナー・ブラザーズ映画 PG12 7月9日(土)より新宿ピカデリーほか全国公開
(C)2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC ALL RIGHTS RESERVED
https://warnerbros.co.jp/c/movies/shiryoukan-enfield

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