元祖の地で考えた 誰にも真似できない「聖地巡礼」とは──

1605_kumano01ザックを背負って朝の満員電車に乗るのは勇気が必要だ

 もう夏の陽気になってきて考えることは、ひとつ。この夏はどこに旅しようかということだけである。これまで、本サイトなどでもさまざまな国内外の旅路の記録を記してきたが、旅は新たな創作の活力でもある。

「聖地巡礼」のような旅路は楽しい。なぜなら、これほど作品世界と自分とをリンクできるものはないからだ。

 されども、やはりその旅路も新幹線に乗ったり、立派な旅館に泊まるようなものでは、楽しみも半減するような気がする。やはり、旅路は困難であるほどに楽しさも増えていくのだから……。

 というわけで、今回は夏の18きっぷでの旅路をオススメする意図を込めて、この春の巡礼の模様をお知らせする。

 この春はどの作品の「聖地巡礼」に出かけようかと考えつつたどり着いた東京駅。ともかく、西に行こうと考えて東海道本線に揺られていると、ようやく考えがまとまった。特定作品の「聖地巡礼」ではなく、その元祖を見ようと思ったのだ。

 しかし、旅でまず出くわしたのは怒りであった。

 豊橋駅。ここは、立ち食いそばならぬ、きしめんが美味いことで知られる駅。ところが、昨年の改装によって風景はガラリと変わっていた。そば屋は片隅に追いやられ前の半分以下の面積に。多くをカフェが占めてしまう状況になっているのだ。押し合いへし合いをしながら、きしめんを啜らねばならぬ狭さ。前の通路に面した広々とした店を知っているだけに怒りが沸いてくる。

 その怒りを抱えながら、旅路は西へと続く。名古屋から、関西本線に乗り換えさらに西へ。

 紀勢本線に乗り換えれば、目的地の新宮まで数時間。もはや、乗ってくる人も少ない。ずっとバンギャっぽい女性が2人向かいに座っていたのだが、終点の新宮まで一緒だった。彼女たちは、趣味のために数時間かけて名古屋あたりに出かけているのだろうと思うと、なんだか感慨深くなる。

聖地巡礼ライジング: 熊野紀行

聖地巡礼ライジング: 熊野紀行

「聖地」を旅するシリーズ作

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