ゲーマーの4~10%が依存症!? ゲームが脳に与える“好影響”と“悪影響”

1602_izonsho.jpg「Science Alert」より。

 ビデオゲーム好きにはやや微妙な話にはなるが、現代の精神医学の診断によると、「オンラインゲーム依存症」は現実に存在する症例である。また、オンラインではないビデオゲームの依存症も実際にあると考えられているようだ。

■オンラインゲームは人間の“ABC”を充足できる

 米・アイオワ州立大学の心理学者、ダグラス・ジェンタイル准教授によれば、アメリカのビデオゲーム好きな子どもの8.5%がビデオゲーム依存症であり、全世界で成人も含め、ゲーマーの4~10%の割合でビデオゲーム依存症者が存在しているということだ。そして今日の急激なスマホの普及で今後ますますビデオゲーム依存症が増えるのではないかと懸念されているのだ。

 特に依存症になりやすいというオンラインゲームは、いったい何が人々の心を捕らえて離さないのか。もちろん一度でもハマったことのある経験を持つ向きには説明は不要だろうが、ジェンタイル准教授によれば、オンラインゲームは人間の“ABC”を充足できることが、依存症へと導く原因になっているという。A(Autonomy)とは、自分だけの世界を作り上げることができることで、ゲームの世界では文字通り自分が“主人公”になれるという魅力である。B(Belonging)は帰属意識を持てることで、他のプレイヤーとの交流を通じて、そのゲームの世界に確たる自分の居場所を築くことができる点にある。C(Competence)は有能さを自覚することができる点で、百戦錬磨ではないにしろゲームの世界で自分の能力の高さを実感することで、ますますゲームにのめり込んでしまうのだ。逆にいえば、自分の強さが実感できないプレイヤーは早い段階でゲームを放棄しがちになるだろう。

 そしてもうひとつ見逃せないのがギャンブル的要素だ。いわゆる“ガチャ問題”などにも見られるように、戦いに勝ったり課題をクリアしたときなどの“報酬”がまったく予測できないということ自体が、ゲームを続ける動機になってしまう点である。ゲームの世界で思いがけない幸運を一度味わってしまうと“夢よもう一度”とばかりにますます熱を上げてしまうのである。いずれにしてもオンラインゲーム依存症からの回復はなかなか難しく、専門医を訪れることも選択肢のうちのひとつであるということだ。

インターネット・ゲーム依存症 ネトゲからスマホまで (文春新書)

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いい面もあれば悪い面もある、それを理解しないとね。

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