【詳報】1年2カ月ぶり! CG児童ポルノ裁判第五回公判・警視庁捜査官が証人出廷「PSDファイルのレイヤーに…」

 鈴木望検察官が立ち上がり提出された証拠について説明する。

1:被告人宅より押収された雑誌・写真集
2:解説書。野田聖子・森山真弓『よくわかる改正児童買春・児童ポルノ禁止法』(ぎょうせい)より、実写をトレースした場合などには児童ポルノに該当する旨を説明した部分
3:前田雅英・首都大学東京教授の作成した書面

 書面の内容を鈴木検察官が読み上げる。「写真をCGに類する画像のように作成することは可能」「素材とされた画像と容疑となっているCGとの同一性は明白」「元の画像との区別は困難」といった意見を述べた上で「少なくとも本件においては写真と差異がない」「芸術性は感じられない」と結論づけた書面だ。

 ……さらに、証拠提示は続く。

4:警察官による証拠とされた雑誌の号数。被写体のモデル名に誤記があったため訂正する報告書
5:国立国会図書館で撮影した証拠となる児童ポルノ雑誌の外観

 10時8分、説明が終わり長机が運び込まれる。

 検察官から被告人に対して押収した雑誌・写真集より被写体の年齢が記載されているものについて、一点ずつ確認する作業が行われる。

 裁判官の指示で、傍聴席から見えないようにするため被告が弁護人席に移動し、傍で検察官が一点ずつ提示することになる。

 黄色いコンテナから、ビニール袋に入れられた雑誌・写真集が一点ずつ示され、鈴木検察官が「○○号証」という分類番号を述べた後にタイトルと被写体の年齢が書かれているページを読み上げる。

鈴木「『私はまゆ13歳』。『君はキラリ』背表紙の後ろに長野出身の12の女の子とある。『天使の憂鬱』10枚目裏にまゆ13歳、16枚目裏にゆかり14歳……。『白薔薇園』3ページ目にモデルさわゆみか13歳とある」

 すべてを被告人に間違いないか確認する作業が続く。

 10時26分。証拠の確認が終わり、三上裁判官が「思ったより早く終わったので」として「乙号証を調べますか」など提案を行うが、弁護側、検察側共に準備できていないとして難色。三上裁判官が休憩を宣言。

 10時40分、再開。

 検察側証人として、警視庁生活安全部少年育成課のフクダトモカズ(漢字不明)が入廷。髪の毛をきっちりと七三に分けた背筋の伸びた人物だ。

裁判官「生年月日、職業などはこの通りですね」

フクダ「間違いありません」

 宣誓の後、検察側から質問。田中隆大検察官が起立する。眼鏡をかけた小太りの若い男だ。本人の職務に関する質問に続いて、立件のための押収物に関する質問が始まる。

田中「押収した被告人の外付けハードディスクのデータをどのようにして確認しましたか」

フクダ「捜査に用いるWindowsパソコンに接続しました」

田中「本件のCG画像のもとになるものはありましたか」

フクダ「起訴の対象となっている『聖少女伝説』18点、『聖少女伝説2』16点の素材画像を思われる物を見つけました」

田中「それをどうやって見つけましたか」

フクダ「素材画像のファイル名で検索しました」

田中「どうやって検索しましたか」

フクダ「パソコンの検索欄にファイル名を入力しました」

田中「どうやってファイル名を特定しましたか」

フクダ「ほとんどが『プチトマト』という有名な写真集のものだと思ったので、そこから検索しました」

田中「PSDファイルを分解しましたか?」

フクダ「したことはあります。そこに素材画像を思われる画像を見つけました」

田中「同一性をどのようにして確認しましたか」

フクダ「捜査資料とするために、有名な写真集などを各捜査員が所有しています」

大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-

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こんな弁護士はそうそういませんよね。

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