<続いて、弁護人の質問に移る。弁護団から壇俊光弁護士が立ち上がる>
壇「捜査態勢についてですが、いわゆる板長は誰が……」
フクダ「それは私が……」
<検察官が手を上げる>
田中「異議があります。それは本件には……」
三上裁判官「前提事実のことですよね。違うということもありますから、この人をもう一回呼ぶというのもねえ……」
<そのまま異議は認められず質問は続く>
壇「資料は、どのように保管していますか」
フクダ「データで保管しています。元の本はありません。各捜査員が押収物の中から必要と思う物を集めています。収集についての内規はありません」
壇「あなた自身が集めたものは?」
フクダ「平成21年に現在の部署に着任してからはあります」
壇「今回の捜査のために集めて立件のために利用したものは?」
フクダ「ありません」
壇「さきほど素材画像という言葉をつかっていらっしゃいました。これはスキャンした児童ポルノ画像をレイヤーとして使っているということでしょうか」
フクダ「そうではありません」
壇「輪郭線をトレースして使っているのか」
フクダ「そうではありません」
壇「着想を得たという理解か」
フクダ「言っている意味がわかりません」
壇「表示レイヤーとして使っているのか」
フクダ「PSDファイルを見れば、使っているとわかるものがある。構成しているものもある」
壇「画像データとPSDファイルがマッチングしているものはあるのか」
フクダ「レイヤーというのは複数あるので……」
壇「写真集の画像をCGの素材として利用したかどうかの判断はついているのか」
フクダ「似ているか、同一性は見れば判断できます。私が判断しました」
壇「どこそこの部分、輪郭をCGに利用したかはわからないということか」
フクダ「わかるけれど記憶にない。書類を見ればわかる」
<壇弁護士のねちねちとした質問が続く。熱がこもっているのか、資料として提示している写真が傍聴席にもちらちらと見える>
三上裁判官「あの、証人にのみ見えるようにお願いしますね」
壇「あなたは、この画像をどう利用したかはわかる」
フクダ「レイヤーに入っているのはわかるが、どの部分をどう利用したかは出てこない」
【詳報】1年2カ月ぶり! CG児童ポルノ裁判第五回公判・警視庁捜査官が証人出廷「PSDファイルのレイヤーに…」のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベ、出版業界事情、児童ポルノ法、表現問題、レイヤーの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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