公判再開は来年以降に持ち越しか…さらに長期化する様相を見せるCG児童ポルノ裁判

 空想した少女のヌードを写実的に描いたCGが「児童ポルノ」にあたるか否かをめぐって争われている、CG児童ポルノ裁判。7月14日以来続けられている争点の整理がいまだまとまらず、年内に公判の再開は行われない見込みであることがわかった。

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 この事件は、昨年7月に岐阜県在住の男性がCGで作成した少女のヌードを描いた作品が「児童ポルノ」にあたるとして、逮捕起訴されたもの。昨年12月の初公判以来、男性は一貫して無罪を主張し、争っている。

 争点の整理が難航しているのは、主に検察側の都合によるものだ。検察側は、男性が制作したCGが現実の少女を被写体としたヌード写真を素材として利用しているため、そのCGが児童ポルノにあたるとしている。したがって、検察側は逮捕容疑となった作品がどのような過程を経て制作されたものなのかを明らかにするよう求められているのだ。

 当初、検察側はあたかも男性が実際の少女ヌード写真をトレースしてCGを制作したようにとらえ、「もとの写真(注:検察側が素材に使ったとする「児童ポルノ」)とCG(Photoshopのデータ)とは明らかに似ている」と主張。もとの写真が児童ポルノであることを理由に、弁護側への証拠開示を拒否する姿勢すら見せていた。そうした経緯もあり、裁判官の判断によって非公開で整理を行ってから公判を再開するという形になったのである。

 主任弁護士の山口貴士氏は語る。

「まだ、証拠開示でごちゃごちゃしている段階なので、公表するような内容になっていません。そのような状態なので、年内に公判が再開される予定はありません」

 予想を超えて長期化しているCG児童ポルノ裁判。今年7月の時点では、山口氏は「来年2月には判決が出るのではないか」との見方を示していたが、本件はさらに長期化することになりそうだ。
(取材・文/昼間 たかし)

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