“ハンサム”だけじゃない! 実力派イケメン俳優が掛け合い落語で“魅せる”『ハンサム落語』【インタビューあり】

■キャスティングや演出など…なるせ氏に聞く『ハンサム落語』

1502_handsome_01.jpg

――若手俳優が古典落語をする作品はほかに見ないですよね。そんな『ハンサム落語』が出来た流れを教えてください。

なるせゆうせい(以下、なるせ) まず、本作の企画と主催を手がけるCLIEのプロデューサーから「朗読劇っぽいことがしたいね」というお話をいただいたのがきっかけでした。けど朗読劇ってほかのところでもやっていることだしなって思って、もともと興味があって落語を提案してみたんです。また、役者さんたちからしたら落語をやる機会なんてあまりないから、いい挑戦にもなるんじゃないかなって。ちなみに、作品のビジュアルとしては“男花魁”を意識しています。それも一つのカテゴリーとして面白いんじゃないかなって。

 そして、『ハンサム落語』というタイトルですが、僕自身が“イケメン”って言葉があまり好きじゃなくて。昔だと“色男”とかだと思うんですが、『色男落語』だと言いにくいなって感じだったので、バランスをとって“ハンサム”って言葉にしました。

――キャスティングについて、基準などは設けているのでしょうか?

なるせ まず、そもそもの芝居ができる人。それと、若い俳優ってわけじゃなくて、落語の掛け合いができるキャリアがある人っていうのも意識しました。やっぱりセリフだけで場をもたせるのはかなり力量が必要になってくるので。そういう人が良いとプロデューサーと話し合って決めていきました。

――また、毎公演キャストの組み合わせを変えていますが、コンビを組ませるのに意識した点はあるのでしょか?

なるせ 僕が全部決めているわけではないんだけど、「この人とこの人を組ませたら面白そう」ってのはある程度リクエストして決めています。

1502_handsome_04.jpg

――では、ゲネプロに登場した宮下くんと吉田くん、小谷くんと林くんの組み合わせについてはどのようにして決めたのでしょうか?

なるせ 友一(吉田)と宮下くんは何度か『ハンサム落語』で共演していて、当時はまだ全然友一のことは知らなかったんだけど、非常に読めない人間で面白いなって(笑)。そんな友一と宮下くんがコンビを組んだらいい化学変化が起きそうだなって思ったんです。今回のゲネではまだ大人しかったけど、本番が楽しみです。小谷くんとアッキー(林)は、3回くらいほかの作品で共演しているけど掛け合いをするのは初めてで。この二人に限らずですが、久しぶりに共演を果たすコンビがちょいちょいいるので、お客さんからしたら、そういった部分も楽しめるものになっていると思います。

――『ハンサム落語』の演出について意識している点を教えてください。

なるせ 演出の立場で意識しているのが、役者それぞれに個性があるから、いい意味でかちっと決めていません。決めすぎると組み合わせが変わったときに掛け合いができなくなってしまうんです。もちろん決めごともあるけど、ある程度のゆるさがないと役者が臨機応変に対応できないと思うんです。また、「ここだけはアドリブで」ってお願いしているところもあります。そういうところってキャリアはもちろんだけど、役者の素の部分が出るから面白いですよね。

――落語の演目はなるせさんが決めているのでしょうか?

なるせ 基本僕が決めています。いくつかの落語を読んで、結局はすべて脚本にするためセリフなども書き換えているんですが、選ぶ作品は“掛け合いで面白くなるもの”、“みんなでやって面白くなるもの”を意識しています。それと、最後にはちょっと泣ける演目を入れるというのも心がけました。

――最後に、本作の見どころをお願いします。

1502_naruse.jpg本作の脚本・演出を手がけるなるせゆうせい。

なるせ いい意味でゆるさがあるので、役者の組み合わせによってさまざまな化学変化が起きています。そもそも落語は何百年も語り継がれている名作なので、話の骨格がちゃんとしていて面白くない作品はないなって。それを役者たちが掛け合いでやっていくのをみていただきたいなと思います。

――ありがとうございました。

* * * * *

1502_handsome_05.jpg

“ハンサム”で実力もある俳優たちが掛け合いで魅せる『ハンサム落語』。東京公演は2月22日まで行なわれ、大阪公演と福岡公演を経て3月10日から東京・CBGK!シブゲキにて東京凱旋公演が行なわれる予定。初見の人はもちろん、何度見ても楽しめる演出が随所に散りばめられているので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

■『ハンサム落語』第5幕
【大阪公演】2月27日~3月1日
場所:テイジンホール
【福岡公演】3月3日・3月4日
場所:アクロス円形ホール
【東京凱旋公演】3月10日~15日
場所:CBGK!!シブゲキ
出演キャスト:磯貝龍虎、小谷嘉一、寿里、末原拓馬、林 明寛、平野 良、宮下雄也、吉田友一、米原幸佑(五十音順)
脚色・演出:なるせゆうせい
チケット料金(全席指定・税込):5,500円
【チケット取扱】
イープラス、ローソンチケット、チケットぴあ、Confetti(カンフェティ)

■公式サイト
http://www.clie.asia/hr5/

“ハンサム”だけじゃない! 実力派イケメン俳優が掛け合い落語で“魅せる”『ハンサム落語』【インタビューあり】のページです。おたぽるは、その他演劇の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!