手塚治虫のゴーストは超大物!? クラシック界より“ディープ”なマンガ家とアシスタントの関係

 その一方、今年画業30周年を迎え、初の画集発売や個展の開催など、いまなおカリスマ的人気を誇るマンガ家・上條淳士氏に、アシスタントに関するある疑念がもたれている。

『TO-Y』や『SEX』など、スタイリッシュな絵柄と独特なテンポで展開する物語で、80年代後半から90年代にかけて、一世を風靡した上條氏だが、92年の『SEX』終了以降は極端にマンガの新作が少なくなり、新連載が始まってもいつのまにか掲載されなくなってしまうというのが定番コースで、今ではマンガ家よりイラストレーターとしての知名度のほうが高いとさえいわれている。この寡作っぷりについては、かつてアシスタントを務めていたYoko氏の独立が原因ではないかと噂されているのだ。

「Yoko氏はアシスタントといえど、上條氏の初期作品群の主な女性キャラクターをひとりで描いていました。ですが、『SEX』の連載途中、Yoko氏がなんらかの理由で上條氏の元を離れてしまったのです。一説には、その後、上條氏は慣れぬ女性キャラを描くのに苦心して、寡作になっていったとも言われています。それが関係あるのかはわかりませんが、『SEX』の単行本の最終巻は、連載終了から13年も後の2005年に発売されました。連載時から大幅な加筆、修正が施されています」(事情に詳しい業界関係者)

 上記の発言の真偽のほどは定かではないが、現在発売中の雑誌「イラストレーション」(14年3月号)インタビューで上條氏は、「Yoko氏との出会いがなければマンガを描こうなどとは思わなかった」と発言している。ここからも、Yoko氏の才能は上條氏にとって掛け替えのないものであったことがうかがえる。

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