視聴者からは「『エヴァ』っぽい」という声も…“安定”の超展開を見せる『サムライフラメンコ』

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー! これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『サムライフラメンコ』
第14話 「ニッポン壊滅」

視聴者からは「『エヴァ』っぽい」という声も…安定の超展開を見せる『サムライフラメンコ』の画像1『サムライフラメンコ』公式HPより。

【今週の極私的見どころ!】
 歴代ヒーロー大集合!! 特撮番組のお約束ネタをこれでもかと詰め込んだ展開は、いつも通りのわざとらしさ。本編はともかく、ハラキリサンシャイン(CV:関智一)の格好よさには胸が熱くなりました。細かいツッコミを置いとけば、素直に楽しめる……かな?

【今週のオススメ度】
★★★★☆
(前回のあらすじはこちら

 生放送番組で、「フロム・ビヨンドの一斉攻撃が始まる」と発表した羽佐間正義(CV:増田俊樹)。その直後、政治家や報道関係者など「日本国民へ影響力の強い人物」たちの電話が一斉に鳴り響きます! その数、6万5523件(残りの怪人の数からひとり引いた数)。

 混乱する街、逃げ惑う人々。それでも保身を優先する政府の方針に、羽佐間は落胆を隠せません。街中を混乱におとしめたのは自分の責任だと感じた羽佐間は、ネット上で声明を発表します。

「(怪人に襲われて家や財産を失った人、ケガをした人たちは)突然の不条理にも負けず、互いに支え合い、助け合っていました。かつてヒーローたちから教わった、人としての正しさが皆さんの中に間違いなくあると」

 そう前置きした上で、「僕たちはまだ駆け出しのヒーローだけど、全力で怪人と戦い、皆さんを助けます。だからパニックにならないでください」と断言!! 東日本大震災直後の日本を彷彿させる感動シーンのはずが、「いまいち感動できない」とネット上のアニメ視聴者からは辛口評価。羽佐間、憐れ。

 その頃、羽佐間の声明を聞いた後藤英徳(CV:杉田智和)は、警察官としての職務をまっとうしようと決意します。しかし、後藤にべったりの居候・真野まり(CV:戸松遥)は、「私をひとりにするのか」と文句たらたら。迎えに来てくれた三澤瑞希(CV:M・A・O)、森田萌(CV:山崎エリイ)にも癇癪を起こします。ネットでは「いい加減、まりに腹が立つ」とうんざりした様子。ホントですね。

 ともあれ、一夜明けた東京では切った張ったの大乱戦!!
 
 押し寄せる怪人の数には、どう見ても味方の旗色が悪い。街中に現れた怪人マイアミバレリーナには、後藤がピンチ!! しかし、視聴者は、ピンチの後藤より怪人の声優を務める小林ゆうさんに夢中です! 奇抜な作画センスを持つ彼女は、ファンから“画伯”とも呼ばれており、ネットでは「画伯!」の大合唱で、本編そっちのけ(笑)。

 ところ変わって、フラメンジャーをさらに追い詰めたのは、空から現れた「日本壊滅装置」! さらっとした名前のわりに紫色のグロい敵が、富士山の火口に刺さりました。どうやら富士山噴火で、日本を壊滅させる計画のようです。

 強敵を前にして窮するフラメンジャーの前に現れたのは、レッドアックスに扮した要丈治(CV:小杉十郎太)! 「かつての仲間を連れてきた」という要の後ろには、アンサンブルーなどを含めた歴代特撮ヒーローたちが勢ぞろいです。また、後藤のピンチにはハラキリサンシャインが参上!! この戦いが一番格好いい!! 役者の演じる特撮ヒーローがそんなに強いはずはないだろう、という常識的な視聴者の考えを先取って、「夢でもない、物語でもない。彼らは本当に戦っていたんだ!」と要が発言。視聴者からの「羽佐間が出演したヒーロー番組の撮影はなんだったの?」(第5話参照)との切り返しには、当然返答はありません。

 戦力が逆転した(?)両者の戦いはフラメンジャー側優勢!! しかし、富士山の火口に深く入り込んだ日本壊滅装置を、どう取り除くかは悩みの種です。

――その時。巨大ロボットに乗ったフラメンジャーの元に通信が入ります。

「フラメンレッドと話がしたい。外に出ろ。ひとりでだ」

 それは、フロム・ビヨンド最後のひとり(CV:石田彰)からの通信でした。これに視聴者は、「安定の黒幕“石田”」「最後の渚カヲル(『新世紀エヴァンゲリオン』で最後に登場するキャラ。声優が同じ石田さん)来たー!!」と大興奮!! 

 そして、口笛を吹きながら羽佐間の前に現れたのは、羽佐間とうり二つの男でした! 驚いて言葉もない羽佐間に、その男は言いました。

「俺はビヨンド・フラメンコだ。はじめまして、兄さん」

……って、えええええええぇ!? そこで終わり!? 「敵は父親説」から今度は「兄弟」。双子? クローン??



 今回、視聴者から「エヴァっぽかった」という意見が多かったのが印象的です。音楽の使い方や日本壊滅装置の様相、最終ボスの声などから、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』が連想できたようですね。

 そのほか、ネットの意見で多かったのは「燃える展開なのに、燃えない」「茶番」「これっぽっちも面白いと思わないけど、結末を見届けたい」など。手放しで褒めてくれる視聴者は少なかったものの、それだけ文句を言いながら視聴し続けてくれるのは、『サムライフラメンコ』が愛されている証拠。筆者も生温かく見守っていきたいと思います!
(文/牧野絵美)

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