マンガライター・小林聖が行く! ウェブ×マンガの現場 第2回

「“あって当たり前”のサービスを作っていくべき」編集長が語る「Dモーニング」の哲学と挑戦

■電子なら1日で緊急出版も可能!? 配信作業の裏側とは……?

――編集部からはそういう話が出ましたけど、デジタル部門のほうはどうなんでしょう? スケジュール的に、なかなか難しい注文をされることが多いんじゃないですか?(笑)

吉村 (絞り出すような声で)……やっぱり、お客さんがすべてですよね。

一同 (爆笑)

島田 週刊誌は、とにかくサイクルが速いです。今回はちょうど合併号の谷間に新人増刊を出しましたけど、これからはいつ出すかわかんないね。

吉村 ……僕の部下は大変ですね。

島田 いつ出すかわかんないよ(笑)。「出したい!」となったら突然出すぜ。電子は本当の“緊急出版”もできるし。

――デジタル班の皆さんは「できるけどさぁ」って顔をされてますが(笑)。実際、原稿ができていて、「緊急でアップ作業をやってくれ」と言われたら、どれくらいでできるんですか?
 
吉村 ……最短2日?

大竹 やろうと思えば、1日でできなくもないですが……。

吉村 あ、言ったね?

大竹 や、ちょっと待ってください(笑)。ひとりじゃできないんで……! データを作ってくれる方だったりとか、いろんな人の手が必要なんです。そういうのを全部、1日でできなくはないですけど、という話です。

――実際「1日で作れ」って言われたらキツいですよね(笑)。

大竹 まぁ、断りたいですけど(笑)。

――それこそ紙は何十年もやってきた経験と蓄積がありますが、電子のほうはまだスケジュールなんかも見えづらいんじゃないですか?

大竹 そうですね。

――ちなみに紙の場合、原稿の遅延などがあると、最終的に「最後の工程である印刷所が泣く」という構造がありますけど、電子だと誰が泣くんですか?(笑)

吉村 紙と同じです。電子の場合も、いろんなところでいろんな人が泣きます(笑)。

大竹 各部署というか、各関係ブロックが何人かずつ、きっちり泣きます。上流から川下まで、万遍なく平等に……ある意味、素晴らしいですね(笑)。

――みんなが「〆切を守ろう」って気持ちになれる、良いシステムですね(笑)。

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