アニメ『宝石商リチャード氏の謎鑑定』祖母の形見ピンク・サファイアの指輪に秘められた美しも悲しい秘話

TVアニメ「宝石商リチャード氏の謎鑑定」公式サイトより

 著者・辻村七子、装画・雪広うたこによる、累計発行部数40万部超えのジュエル・ミステリー第1話がオンエアされた。

第1話:ピンク・サファイアの正義

笠場大学に通う大学二年生の中田正義(なかたせいぎ)は、ある日、酔っ払いに絡まれた外国人を助ける。

ウェーブのかかった金色の髪、青い瞳、透き通った肌。淀みのない日本語を話すその人は、国内外に顧客をもつ敏腕宝石商・リチャードだった。

「正義の味方さん」とリチャードに感謝された正義は、亡き祖母の形見、ピンク・サファイアの指輪の鑑別をリチャードに依頼する。やがてリチャードによって、指輪に秘められた謎が明らかになる……。

 正義は現在大学生。名前の通り、まがったことを良しとしない性格のようだ。彼はひょんなことから知り合った宝石商のリチャードに祖母が残した“盗品”のピンクサファイアの指輪の鑑定を依頼する。

 一週間後、鑑定を終えたリチャードは見事にこれが盗まれた一品であることを指摘。正義はこの鑑定眼に感服し、リチャードに祖母がある女性から盗んだこと、その女性が自殺未遂を図ったことを告白。さらに返却をしようとしたものの、その前に逮捕されてしまったことまでも打ち明けた。

 正義は祖母が遂げることが出来なかった思いを果たすべく、リチャードに依頼したのだという。この話を聞いたリチャードは、彼に一緒に神戸の持ち主のもとに向かうことを提案する。

 神戸にいたのは本当の指輪の持ち主・宮下妙。彼女は当時、借金の肩代わりに政略結婚をさせられるところだった。婚約指輪のピンクサファイヤは首輪のように感じていたという。それを正義の祖母が盗んだ。そのことで彼女は親にも叱られたが心は晴れ晴れとし、うれしくてたまらなかった。

 これがきっかけで婚約は破談。家族にも恨まれ死を選ぼうとしたものの失敗し、療養していたところ、病院で気のいいお医者さんに見初められ結婚に至ったという。

 妙は正義の祖母を全く恨んでいなかった。時代の弱者だった彼女に心を寄せ、その指輪をそのまま正義に返すのだった。

 ピンクサファイヤの宝石言葉は「弱者への正義」。祖母のしたことは許されることではないかもしれない。だが、リチャードは、それすらも大切なわが子を守るために仕方なく行なったことだったのかもしれないと話す。

 後日、改めて店を訪れた正義をリチャードはこれから開く宝石店のアルバイトに勧誘。正義はふたつ返事でOKを出し、ここに不思議なコンビが結成されることになった。

 宝石にまつわる悲しくも美しいエピソードを期待したい。

(文=三澤凛)

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