『天気の子』『アナと雪の女王2』のヒットの裏で埋もれた、“いまいち話題にならなかった”今年のアニメ映画たち

 新海誠監督、3年ぶりの新作『天気の子』が、興行収入約140億円の超ヒットとなったことをはじめ、『名探偵コナン 紺青の拳』が約93億円、『ONE PIECE STAMPEDE』が約55億円、前作ほどの爆発力はないものの、『アナと雪の女王2』が早くも80億円超え。

 2019年も、数多くの劇場版アニメ作品からヒット作が現れました。一方で、公開されたものの、いまいち話題にならず、盛り上がることもなかった作品も、ヒットの数倍以上も存在するものです。

 この記事では「このまま忘れるには惜しい」「何かが違っていればヒットしていたかもしれない」という作品を、厳選して紹介いたします。

■『えいがのおそ松さん』

『天気の子』『アナと雪の女王2』のヒットの裏で埋もれた、いまいち話題にならなかった今年のアニメ映画たちの画像1
『えいがのおそ松さん』公式サイトより

 2015年、2017年にTVアニメ化され、主に女性から圧倒的な人気を得たアニメ『おそ松さん』の劇場版(3月15日公開)。

 17年に、TV版からエピソードを厳選し、新規制作パートを加えた『おそ松さん 春の全国大センバツ上映会』も上映されましたが、『えいがのおそ松さん』は完全新作です。

 興行収入は約6.1億円。深夜アニメ発の劇場版としては、まずまずの数字のように思えますが、かつてのフィーバーぶりからすると、やや寂しい数字でしょう。しかし生き残っていたファンからの評価は高く、クオリティーは相当のもの。それでも、やはり流行りすたりの速度には驚かされます。

 というか、公開とあわせて公式Twitterでは「#666666に届け!」キャンペーンなどもやっていて、達成するとプレゼントを用意していたようなのですが、未達成に終わってしまったことも、より悲哀ぶりを掻き立てます。

 おたぽるは男性読者が多いようですが、男性であっても『おそ松さん』という作品はほとんどの方がご存じだと思います。しかし、その新作劇場版が2019年に公開されていて、割と微妙な数字に終わったという事実は、意外と知らないのではと思い、取り上げてみました。

■『きみと、波にのれたら』

『天気の子』『アナと雪の女王2』のヒットの裏で埋もれた、いまいち話題にならなかった今年のアニメ映画たちの画像2
『きみと、波にのれたら』公式サイトより

 TVアニメ『四畳半神話大系』『ピンポン THE ANIMATION』などで知られる、湯浅政明氏が監督のオリジナル作、脚本は『けいおん』シリーズでも知られる吉田玲子さんという、アニメ好きからしたら、たまらないコンビによるオリジナル作品(6月21日公開)。

 恋に落ちた大学生のひな子と消防士の港。しかし、港は事故でこの世を去ってしまう。ある日、ひな子がと二人の思い出の歌を口ずさむと、水の中から港が現れる……というラブストーリーです。宣伝広報活動は、結構大きく展開していたので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

 スタッフの名前や物語の冒頭を見る感じ、とても面白そう。また、主役の2人を片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、川栄李奈さんが演じ、全国299スクリーンで公開と、気合の入った作品でしたが、何が悪かったのか、興行収入は公開初週末の3日間で約8200万円と伸び悩むと、翌週からはランキング外へ。そのまま、たいして話題になることなく、公開を終えてしまいました。

 なお、劇中歌として(というか、港を水の中から呼び出すシーンほぼすべてで)「Brand New Story」(GENERATIONS from EXILE TRIBE)が何度も何度も何度も使われます。あまりの頻度に、終盤の感動的なシーンでも「またか……」という感情が先に立つほどでした。

『天気の子』『アナと雪の女王2』のヒットの裏で埋もれた、“いまいち話題にならなかった”今年のアニメ映画たちのページです。おたぽるは、アニメ作品レビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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