アニメ『キャロル&チューズデイ』追い詰められつつある火星のミュージシャンたち この現状を打破するために動き出した第23話

『キャロル&チューズデイ』公式HPより

 全世界の音楽を愛する人に捧げる、2人の少女が起こした奇跡の物語。

#23「Don’t Stop Believin’」がオンエアされた。

母・ダリアが亡くなり、精神的に追い詰められたアンジェラもマーズ・グラミーの舞台で倒れてしまう。一方、ヴァレリー大統領候補の掲げる表現規制に反対するスキップ達ミュージシャンが次々と逮捕されていく。そんな中、キャロルとチューズデイは、ガス、ロディ、アーティガン達に火星中のミュージシャンを誘い一つの歌を歌うことを提案し、それぞれが実現に向け奔走する。そして二人は、アンジェラにも参加してほしいと願うのだが…。

 とうとうクライマックスが近づいてきた感があった。どん底に落ちていくアンジェラを見ているのがひたすらに辛い……。

 アンジェラの母・ダリアの葬儀から物語は始まる。その場にアンジェラの姿はない。未だ意識がはっきりせずに絶対安静を強いられていた。

 意識が戻ったのはすべてが終わったあと。アンジェラが倒れたのは薬の過剰摂取が原因。母が亡くなる直前からずっと続く負のコンボに心が耐えられなくなり、頼った末の結果だった。

 ニュースを見て駆けつけてくれたのは、アンジェラが辛辣な言葉を投げつけて辞めさせた元マネージャーのケイティ。全くの他人で、そんな仕打ちを受けても、アンジェラが辛いときに駆けつけてくれる。彼女の存在に気付いて!

 アンジェラの状況に胸を痛めるキャロル&チューズデイ。しかし、彼女たちの元にさらなる悲報が届く。政府を批判するような楽曲を発表したとして逮捕されたアメルに続き、なにかとふたりを助けてくれていたスキップも捕まってしまった。

 ここ最近、ミュージシャンが自由な表現をすることができなくっている。そしてそれは、チューズデイの母親ヴァレリーの政策がきっかけ。兄のスペンサーがチューズデイのもとを訪れ、この政策をそそのかした男の不正を暴く相談を持ち掛けたことをきっかけに、とある策を思いつく。

 キャロルもチューズデイも、ひとりでは何もできなかった。だがふたりが出会ったことで曲が生まれ、さらにガスやロディたちとチームを結成した。協力しあうことで生まれるものがあることを身をを持って知ったふたりは、火星中のアーティストが集まれば、もっと大きなことが成し遂げられるのではないかと、アーティガンを含む身近な人間に相談を持ち掛ける。

 場所、配信の規模、ギャラ……問題をあげればきりがないが、それでもこの話に興味を持った面々は、それぞれの力を総動員して実現のために動き始める。

 そしてこのプロジェクトを進める中で、ふたりがどうしても参加してほしいアーティストがいた。それは未だ病床にいるアンジェラだ。同時期でデビューし、常に先を歩いていたアンジェラ。彼女がいたからこそ、これまで頑張ってこれた。火星の中でも大きな影響力を持つアンジェラの参加は誰もが望むものだった。

 しかし誰からも見向きされないと思い込んでいるアンジェラは、「もう歌う事ができない」と弱音を漏らす。母が死に、信頼していたタオも「ヘルプ」の声に応えてくれない。自分が死んでも、みんなすぐ自分を忘れてしまうと、すべてに悲観的になってしまう。果たしてアンジェラはキャロル&チューズデイの提案に乗ってくれるのだろうか。

 ラストシーン、何か画策していたタオがアンジェラの前に現れる。久々にうれしそうな顔をしたアンジェラのカットで終わったが、タオが辛辣なことを口にしないことを願うばかり。タオはそこまで鬼じゃないと信じたい……。

 そして大プロジェクトの楽曲の作成を任されたキャロル&チューズデイのふたりはプレッシャーからかスランプに陥る。火星中のアーティストが納得できる楽曲を作り上げることができるのか!?

 盛り上がりが最高潮になってきたキャロル&チューズデイ。奇跡の7分間はいったいどんな形で私たちの前に現れるのか。その中にアンジェラはいるのか。ドキドキしながら次週を待ちたい。
(文=三澤凛)

アニメ『キャロル&チューズデイ』追い詰められつつある火星のミュージシャンたち この現状を打破するために動き出した第23話のページです。おたぽるは、アニメ作品レビューの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

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