アニメ『フルーツバスケット』花島がいかにして花島になりえたのか…よき理解者の大切さを学んだ第22話

アニメ『フルーツバスケット』花島がいかにして花島になりえたのか…よき理解者の大切さを学んだ第22話の画像1『フルーツバスケット』公式HPより

 今回も花の回となった『フルーツバスケット』。原作だと9巻に収録されている話になります。小さなころから「力」を持っていた花。その力ゆえに苦しい幼少期を送っていた姿の回想シーンには胸が痛む。

<第22話>だって嬉しかったのよ
 人の心の声、所謂“電波”を受け取ることができる花島。しかし、幼い頃はコントロールすることが難しく、頭に響く声に苦しめられていた。家族に迷惑をかけたくないと小学生の時から他人と距離を置くも、周りからは「魔女」と呼ばれてイジメられる日々。それがエスカレートしたことで、とある事件が起こってしまい……。

 草摩の家とはまた違う、花ちゃんの場合はひとりで抱えるしかない力。透に出会う前は家族だけがその理解者だった。父も母も弟の恵も、花ちゃんが大好きでその苦しみを支えてあげたい気持ちでいるけれども、家族の愛だけでは支えられないものもある。

 恵の、「咲のことを大切に思ってくれる人が早く現れてください」という願いが当時の花ちゃんには途方もない願いに思われるほど家族以外に彼女を大切に思ってくれる人はいなくて、みんな怖がったり攻撃したりと「自分とは違う存在」だと思われていた。だからこそ、その境遇のあとに出会った透と魚ちゃんの存在は、彼女にとって大きな救いだったのだと思う。

 ブラックでコミカルな花ちゃんになるまでの遠い道のりを一緒に見ていく中で、「怖い」という存在をいかに人は簡単に攻撃するのか。攻撃された側の葛藤に思いをはせることもなくただただ遠ざける。防衛本能なのだろうが、悲しすぎる子供だから仕方ない、だけでは済ませられない。

 心に余裕ができたおかげで力のコントロールができるようになった花ちゃん。安心ができる存在がいるということの影響力。家族という無条件な相手ではなく作り上げた人間関係でしか得られない充足感で前に進めるという事例を提示してくれた。 

 今回はキョン達の出番がなかったが、来週以降はどの展開に向かうのだろう。楽しみだ。
(文=三澤凛)

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