『グランベルム』日笠陽子ボイスに罵倒される快感…キャラが多くていまいち把握できない第3話レビュー

 『Re:ゼロから始める異世界生活』の注目コンビが手掛けたオリジナルアニメ『グランベルム』第3話がオンエアされた。

episode.03 満月に鐘は鳴る
 学校でアンナと鉢合わせになった満月は、アンナから自分の家をめちゃくちゃにしたのは新月だと教えられる。
 次の日の昼休み、新月とお弁当を食べる満月は“グランベルム”に参加することを告げる。満月に手伝いを申し出た新月だったが、そこへアンナたちを乗せた車が通りかかるのだった…。

 初回からずっと怒ってばかりのアンナ。怒りすぎて血管がそのうち切れそうだ。しかし、理由がよく分からないままだった。よって、気持ちよく日笠陽子ボイスに罵倒されるのを堪能するのみだったのだが、今回やっとその理由の一旦が明かされた。

 魔術師の子孫は血が途切れないように、別の魔術師の関係と協力をして生き延びている。しかし、それが別の家系を乗っ取り、滅ぼすようなことに繋がることがあるという。

 アンナ家系は新月のせいで滅茶苦茶になってしまい、そのために新月を憎んでいるというのだ。新月にその意図はなかったと何度も伝えても、その言葉はアンナには届かない。血管ブチ切れるのでは、というくらいに新月に突っかかっていくのは、家系が壊されそうになったからのようだ。それだけではなく、新月はアンナの家族からの愛情も勝ち得てしまっていた。母親も新月を養子に迎えたいと告げるし、妹もとても懐いている。それは新月が望んだことではないのに。

 この作品に出てくるキャラクター達はみんな何か熱望している。それは一般的には難しいことではないありふれた幸せだ。しかし、そういうものは案外、個人の努力でどうこうできるものでなかったりする。

 姉や母、家族を救いたい、無駄な争いを持ちたくない……アンナは新月をぶっ殺せればそれでいいって言っている。満月は自分を認めてもらいたいと言う。

 満月が望むものは、今回の闘いに参加するみんなが持っている。みんな自分をキチンと認めた上で(自他ともに)戦いに挑み、自分の力で手に入らないものを望んでいるので、ここでポッと出てきた満月が無双して勝ち進んでいくと、いらぬいざこざを生みそうだ。それにしてもキャラクターが多い……。それぞれの話が断片的に平行して進むので、「あれ? これ何だっけ?  この子なんだっけ?」みたいになってしまう。

 今回終盤で九音が手に入れた新しいアルマノクス「雪月梅花」。満月ののっているホワイトリリーと同じく、従来の操縦席とは違ったタイプでまるでピアノを弾くように操っている。床に伏す姉を助けるために、アルマノクスに乗って戦うことに決めたと思われる九音は一体どんな戦いを見せるのか。

 満月にとって2度目の満月。自分の意志で戦いに参加するのは始めてだ。10時間に及ぶという戦いの中で一体何が起こるのか。情報を整理しながら続きを待ちたい。
(文=三澤凛)

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