物語探索その36

『約束のネバーランド』蛇足な展開一切なしの神プロット!面白くてページを手繰る手が止まらない!読者を魅了する孤児院の秘密とは…?

 ノーマンとレイが大好きなんですけどーーーー!

 もうさ、あのふたりなんなんですかね。自分以外のふたり(そして家族)のことばっかり考えすぎじゃないですか? 自分のこと犠牲にしようとする思考に向かいがちだけど、それをいつもエマに指摘されて目が覚めるんですよね。生きたいという気持ちはあるのに、自分の命よりも他人(エマ)を優先すふたり。

 ちょっと自分が頭がいいってことに自信を持ちすぎていて、大事なことを見逃してるんですよ。簡単に自分が犠牲になったほうが効率がいいって思いがち。でもエマが望んでいるのはそんなことじゃありません。

 もっと自分を大切にしてほしいです。もっと別の道を考えてほしいです。レイはGFハウス脱出後エマの一番近くで危機を共にしてきたからか、自分の命を大切にすること、家族全員と生きのびることを最優先に考えるようになってきます。脱出においてノーマンの出荷があって、ノーマンが最期に残してくれた作戦があったから4歳以上のメンバーが皆脱出できたわけだけど。最初の朝日、一番一緒に見たかったのはノーマンですよね。

 レイの空耳だったけど「諦めなくていいんだよ」ってところ、もう涙腺崩壊でした。ノーマンについては脱走後に大きな秘密が明らかになります。そこでも泣きました。ノーマンの話が出るたびにちょっと泣きそうになるんです。

 トランクの中身が”あの”糸電話だけなところも泣けます……。泣いてばかりになるけど、グッとくるポイントが多いんですよね。ノーマンのGFハウスの最後を思うとこみ上げてきてしまいます。とにかく、このときに3人が思い描いた未来にたどり着いてほしいです。

 個人的に、主人公三人とは別に思い入れが強いのがママことイザベラ。子どもたちを食用児として出荷するために育てていたことが判明した後からは、ひたすらに恐ろしい人物として描写されます。

 でもエマ達の脱走が成ったあとに彼女の過去が描写されます。彼女も過去にエマ達同様に脱走を試み、心を折られ諦め、ならばと生き残る道を選んだのです。

 子供たちに向けられた「だぁいすきよ」という言葉。自分の中で閉じ込めた気持ちがあふれて残ったものは子供たちへの愛情なんです。それが伝わるから余計につらい。イザベラは本当に“ママ”でした。

 コミックスの中におまけとして描かれる母の日など、子供たちとママとの時間はお互いに愛情があふれていました。だからこそ真実を知ったときの衝撃が大きく、悲しみと絶望に襲われるんです。

 自分のママが自分を出荷しようとしてるなんて知ったときの子供の気持ちって、考えたら辛すぎですよね。イザベラが子供たちの脱走を知った後、 その後の彼女の消息は描かれていないけれど、幸せでありますように。

 ママの手下として呼びこまれたシスタークローネはなんていうかキャラが濃すぎ。顔が怖い。動きが怖い。でも愛しい。ギャグ顔じゃないのにどこかギャグになってしまう描写が敵キャラながら人気があったのではないでしょうか。

 脱走した後、エマ達は世の中で何が起こっているかを知り、解決策を求め旅を続けます。あの時に置いてきたフィルたち4歳以下の子供たちと、他にもいるだろう食用児の解放を求めて。

 毎週ジャンプでの展開にハラハラドキドキが止まりません。アニメの第二期も決定し20巻以内の完結ということでクライマックスも間近でしょうか。結末まで何としても見届けたいです。
(文=華山みお)

約束のネバーランド

約束のネバーランド

ジャンプっぽくないジャンプ漫画

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