カドカワの決算で見えた『けものフレンズ』ファンの怒り 「今からでも遅くない、たつき監督を戻せ」

 5月、カドカワ(旧KADOKAWA・DWANGO)の発表した2018年3月期(17年4月~18年3月)の連結決算のうち、営業利益が前期比62.6%減の31億円と大幅に減益した問題が注目を集めている。

 減益に至った理由は、かねてより問題になっているニコニコ動画の「オワコン」化である。月額540円を支払う有料のプレミアム会員は、16年のピーク時に256万人。その後、下降線をたどり、2017年12月末時点で214万人と落ち込んだが、18年に入り、この3月には207万人にまで減少。ここに、新バージョンのスマホ向け新サービスなどの開発と改善費用がのしかかったのが原因だ。

 そうした中、減益の大きな要因としてユーザーから指摘されている問題がある。昨年、世間を大いに騒がせた『けものフレンズ』の、たつき監督降板騒動が、それである。

 カドカワの決算が発表された途端に指摘されたのは、まず、この降板騒動。SNSや掲示板のあちこちでは「たつき監督の降板によって、そっぽを向いたファンたちが、プレミアム会員を切ったのが原因ではないか」という指摘がなされている。

 たつき監督の降板騒動が、どれほどのニコニコ動画離れを引き起こしたかはわからない。ただ確かなのは、作品のファンたちがこの事件を忘れることも許すこともないということ。

「あの騒動では、カドカワに対するファンの怒りが爆発したわけですが……熱心なファンはいまだに漢字でもアルファベットでも、カタカナでも、とにかく見るものに『かどかわ』という文字が入っているだけで怒りが込み上げてくるようです」(熱心な作品ファン)

 あの一連の騒動は、一時はオワコンになりかけていたコンテンツが一人の才能によって救われる奇跡。そして、それが組織の論理によって奪われる悲劇を目の当たりにしてくれた。

 それに対するファンの怒りは「ニコニコプレミアム解約祭り」へと発展した。それまでも、使い勝手の悪さから批判されていたニコニコ動画だが『けものフレンズ』の問題で、完全にそっぽを向かれることとなったわけだ。

 すでに事件からは半年以上。言及されることは少なくなったとはいえ、決算にまで影響を与えているという“事実”は、再びファンの怒りを再燃させようとしているかのように見える。

 今からでも遅くない。たつき監督を戻せ。
(文=是枝了以)

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