「こうの史代『この世界の片隅に』原画展」開催中! 笑って泣いて、微笑んで、すずさんを愛でる内覧会レポート

1705_konoseka_01.jpg開催中の「こうの史代『この世界の片隅に』原画展」

 2017年5月13日から同月30日の間、タワーレコード渋谷店8F SpaceHACHIKAIにて「こうの史代『この世界の片隅に』原画展」が開催される。本稿では、その前日に行われた内覧会の様子をお届けしたい。

■出てくる人たちが、みな愛おしい

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 今回の原画展は、双葉社の全面協力・共同開催により『この世界の片隅に』のマンガ原稿や原画130点以上を展示。当時の取材ノートや取材時のスナップ写真、実際に使用された画材道具などが展示されており、そのほかにも数量限定の直筆サイン入りアートグラフ、缶バッジやポストカード、CDなど、ファンにはたまらない品々も販売。原稿や原画は波のうさぎや桜の木の二人といった、こうの史代先生独特の柔らかく淡く、それなのに力強く鮮やかに描かれた彩色のものも楽しめるようになっている。

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 さまざまなシーンが切り取られた原画は上中下の順に並び、映画と同じく子供時代に船の上で正座しておすまし顔で「兄と妹におみやげを買うて帰るのです」とおつかいへ行くすずさんや、「ばけもん」の籠の中で出逢う二人、とても印象的だった「波のうさぎ」、頭ごっつんする「鬼イチャン」など、微笑ましく顔がほころんでしまうシーンのオンパレード。幼少の頃から少女へ、そしてすずさんは女性へと成長し、やがては結婚、初めての二人の夜を迎える。ただストーリーがあるだけではなく、そこにはモンペの縫製や料理の手順といった、「ごく普通の、当たり前の暮らし」が描かれているのだ。

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 ここで注目したいのは、リンさんとの思い出深い場面。二人が出会った遊郭の前で迷子のすずさんにリンさんが声をかけ、右手で描かれたスイカやキャラメルに反応するところや、映画では描かれなかった桜の木の二人などが随所に展示されているところだ。映画のエンドロールの下に描かれたリンさんの人生を垣間見ることができるのは素直に喜ばしい。すずさんと水原、リンさんと周作など、佳境に向かう物語のファクターもしっかり展示されているため、欄外の書き込みを含めて大いに楽しみ、泣き笑いしていただきたい。

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