ロボットとAIの“社会進出”で、2025年までに米国内で340万人の仕事が失われる!?

■マスク氏「全人類規模のベーシックインカムの導入が必要」

 ジェームズ・ワットによる蒸気機関の開発(1769年)、サミュエル・クロンプトンによる紡績機の発明(1779年)などで、これまでも産業界が大きな変化に見舞われている。その後のいわゆる産業革命を通じて、なくなる職業もあれば新しく生まれる職業もあり、人々の働き方と生活は大きく変化してきた。そう考える限りにおいては、ロボットの進出も現在直面している新たな産業革命であり、必要以上の危機感を感じる必要はないと言えるかもしれない。

 昨年、エコノミストのロバート・コーヘン氏は、労働現場でロボットやAIへの代替が進む一方で、今後はクラウドコンピューティングやビッグテータ、IoT(Internet of Things)に関わる新たな雇用が創出され、今後15年でアメリカ国内に2,500万人の雇用が生み出されるという希望に満ちた観測を発表している。それでもロボットとAIによって失われる仕事は1,000万件あり、差し引き1,500万人の仕事がもたらされるということだ。

 もちろん技術革新によって新たな雇用も生まれはするのだが、批判的な意見としては、そうして新しく生まれた仕事も次々にロボットに肩代わりされていくのではないかということだ。

 先日、ビル・ゲイツ氏が「ロボットに課税すべきである」と発言したことが話題を呼んだが、確かにロボットへの代替をできるだけゆっくりと進展させ、人間の側に転職などの準備ができる時間を与えなくてはならないというのは正論だろう。

 そしてこの2月には、UAE・ドバイで開催された国際会議においてイーロン・マスク氏が、今後生産の自動化がさらに進む社会にあって、全人類規模の「ベーシックインカム」の導入が必要とされてくることを指摘している。

 いずれにしても今後ますますロボットとAIの“社会進出”が、それが急速であれゆっくりであれ、進展していく流れにあることは間違いない。ロボットにはまだ備わっていない(と思われる)人間ならではの環境適応力の発揮がますます求められてくるということではないだろうか。
(文/仲田しんじ)

【参考】
・Science Alert
http://www.sciencealert.com/new-statistics-reveal-the-scale-of-robots-replacing-human-workers

アイ,ロボット (字幕版)

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