1月アニメクライマックス＆4月アニメ放送開始直前！　でも表紙は『ユーリ!!! on ICE』!!「アニメディア」17年4月号

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――アニメ専門のニュースサイトも増え、SNSの充実によって製作委員会から直で情報が発信されることも多い今、各アニメ専門誌はどのように記事や作品を取り上げ、作り上げ、それぞれの特色を出しているのか？　いわゆるアニメ誌御三家の目玉企画や気になる記事を取り上げ、アニメ業界の波を分析していく――

「アニメディア」17年4月号（学研プラス）

■「アニメディア」2017年4月号
出版社：学研プラス
発売日：3月10日（毎月10日発売）
価格：900円（838円＋税）
創刊：1981年

　今月の表紙に、昨年12月に放送が終了した『ユーリ!!! on ICE』（以下、『ユーリ』）を「アニメディア」は持ってきました。もちろん『ユーリ』の人気を認めるのにやぶさかではありませんが、それだけ1月クールアニメから人気作が出てきていない（と「アニメディア」は思っている）ということなんでしょう。

　ちなみに表紙（巻頭、ロングピンナップでも掲載されています）の描き下ろし版権イラストは森田岳士さんの手によるもの。『プリキュア』シリーズなどで活躍するアニメーターさんですが、『ユーリ』にも携わっていたんですね。

　そんな『ユーリ』の記事はというと、なんと今さらキャラクター紹介を8ページにも渡って展開しています。すげえ！　その後イベントレポート、マンガレポートを挟み、『ユーリ』ファンの著名人コメント集。東京・早稲田にあるロシアンメイドカフェ「Ita Cafe」のメイドさんがたからコメントをとってきたのはナイスアイデアだと思いました。コメントは日本の女性オタクとあまり変わりませんが。

　続いて、作中に登場した「カツ丼ピロシキ」のレシピを2ページも使って紹介しているのですが、このネタは「アニメージュ」（徳間書店）と被っているんですよね。やはりいくら人気作とはいえ、放送終了から2～3カ月も経つと誌面でやれることも尽きてくるんだろうなと思いました。

　巻頭では「お久しぶりね！ 神男子」と題して『家庭教師ヒットマンREBORN!』『ホイッスル！』『鬼灯の冷徹』といった、TVアニメ第2期の制作が決まったり、BOXや配信などで展開を再開した、ちょっと懐かしい作品の男性主人公を特集してます。今が何年だったのか、わからなくなってきますが、これはかつてのファンにはうれしいでしょう。

　今月号の「アニメディア」には、ほか大きくページを割いた特集がこれといってありません。クライマックス特集として『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』『クラシカロイド』『双星の陰陽師』『ガウリールドロップアウト』などを取り上げた特集がありますが、7作品で8ページと実にコンパクト。

『王室教師ハイネ』『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』『境界のRINNE 第3シリーズ』をチョイスした春新番特集もありますが、こちらも3作品で5ページ。うぅむ、『ユーリ』にページを割きすぎではないですかねぇ。

　一方で「春だ！アブナイ美少女解放区」というタイトルで、『BanG Dream！』『ハンドシェイカー』『この素晴らしい世界に祝福を！2』『うらら迷路帖』『3月のライオン』の、ヒロインたちのちょっとセクシーな版権イラストを固めた特集もありました。最近のアニメディアは男性読者も結構意識しているようです。

　ピンアップは『ユーリ』『BanG Dream！』のほか、『ららマジ』『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレジェンドスター』『アイカツスターズ！』『銀魂』『輝け！ユーフォニアム2』『鬼灯の冷徹』『ホイッスル！』『MARGINAL#4 KISSから創造るBig Bang』。

　付録は劇場版『黒執事 Book of the Atlantic』のオリジナルクリアファイルが1枚（先月業の表紙の画を利用してます）でした。なお、恒例の裏表紙から始まる特集は『霊剣山 叡智への資格』でした。
（文・サトウスズキタカハシ）