中学生の『美少女戦士セーラームーン』が厚労省とコラボで性病予防をPR!? ネットではさまざまな声が……

1611_sailormoon.jpg「美少女戦士セーラームーン20周年プロジェクト公式サイト」より。

 近年、若い世代を中心に拡がりをみせている「性感染症」。予防啓発活動を行う厚生労働省は、21日、『美少女戦士セーラームーン』とのまさかのコラボを発表し、ファンたちをザワつかせている。

 厚生労働省によれば、近年、性感染症の中でも、「梅毒」の感染者が男女ともに増加。ここ5年では、2010年の約600例から2015年の約2,700例と約4倍に増え、患者は男性ばかりでなく20代の女性が多いとか。そこで、厚労省は、幅広い層に認知されている『美少女戦士セーラームーン』とコラボレーションした性感染症の予防啓発を企画したのだという。

『セーラームーン』といえば、1991年から1996年に少女マンガ雑誌「なかよし」(講談社)に連載された武内直子の大人気作。少女たちが変身してさまざまな敵と戦うといった“魔法少女”と“バトル”の要素が詰まったストーリーは、小さなお友達から大きなお友達までさまざまな年代から支持を集め、TVアニメ化、ミュージカル化、実写ドラマ化と、メディアミックス展開され、一大ブームを巻き起こした。

 誕生から20周年を迎えた2012年には、「20周年プロジェクト」が始動。コミックスの完全版やアニメのメモリアルDVDコレクションの発売、新作TVアニメシリーズ『美少女戦士セーラームーンCrystal』の放送や新作ミュージカルの上演、さらにはさまざまなグッズが展開されるなど、いまだにその人気は衰えることを知らず、世界中の女性から愛され続けている。

 今回のコラボでは、そんな女性たちをターゲットに性感染症の予防や早期発見、早期治療を訴えるため、原作者である武内直子氏からの提案だという「検査しないと おしおきよ!!」というキャッチフレーズとともに、主人公・セーラームーンのイラストを使用したポスターとリーフレット、コンドームを作成。これらは、全国142の自治体と日本医師会、日本性感染症学界、エイズ予防財団、性の健康医学財団などへ配布し、啓蒙活動にしていくそうだ。

 これまでさなざまな企業をコラボを展開してきた『セーラームーン』だが、官省とのコラボはおそらく今回が初めてだろう。中学2年生の設定であるセーラームーンがモデルに起用されていることや、決め台詞「月にかわって お仕置きよ!!」をもじったキャッチフレーズに、ネット上では、「中学生のキャラはまずいだろ」「こんなんに使っていいのかw」「これ相当イメージ悪いんじゃねえのか」などと困惑する声が上がっている。さらには「不謹慎だ」と声を上げる人も……。

 しかし、原作者の武内はこういった声が上がることを予測していたのか、「セーラームーンが今までのイメージを払拭し、セーラームーンの声がファンや皆様に理解され、検査に結びつくことで、多くの方がより健康に過ごせることを願っております」とコメントを寄せている。

 実際に、「梅毒が急増って恐ろしすぎるんだが」「セラムンかわいい……みんな検査は行こうな。老若男女問わず行こうな」「セラムン起用した厚生労働省グッジョブ」「検査への心理的ハードル下げるのに役立つんでね?」「とりあえず怪しかったら皆行こう」と声が上がっており、女性の関心を集めている。

 男性陣からは、「男性向けにも何かコラボすればいいのに」「セーラームーンが性病検査を呼びかけるなら、世代的には男向けに孫悟空verも欲しい」と、女性向けだけではなく、男性向けのコラボ展開を望む声も。性感染症の予防には、男女双方の理解が不可欠。賛否両論、さまざまな声が上がっている今回のコラボだが、啓蒙活動に一役買っているようだ。

美少女戦士セーラームーン20周年記念BOOK

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そういえば、中学生だったんだね……

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