人工知能(AI)の考え方が人間の思考に近づいているという。囲碁AI“Alpha Go”で世を驚かせたDeepMindが次に目論む“沈思黙考タイプ”の人工知能とは?
■自ら思考力を磨く“沈思黙考タイプ”の人工知能
各種のビッグデータ分析がますます盛んな時代を迎えているが、データがあればあるほど“正しい”答えが導き出せるというわけではないことは、当の人間が一番理解しているのではないだろうか。身の回りには数学の計算問題や、推理小説の犯人探しなど、与えられた情報の中だけで考えを巡らせて解決するしかない問題も少なくない。
一方、人工知能の場合はこれまで、とにかく膨大なデータをインプットして、論理的推論よりもまさにビックデータによる適合性で“正しそうな答え”を見つけ出すという方法論で進歩してきた。例えば画像認識システムの場合、人工知能は毎日毎日大量の画像を見せられて今も進化を続けている。
しかしこうした流れに最近、別の方向性を探る動きが見られているようだ。この春に“Alpha Go”で一躍話題となったグーグル傘下のDeepMindが、限られた情報だけで問題に取り組み、その過程と結果を学習して自ら思考力を高めていくという“沈思黙考タイプ”の人工知能を開発しているのだ。
Differential Neural Computer (DNC) と名づけられたシステムは、人間の脳の神経回路をモデルにした新設計の人工知能と、従来型のメモリやハードディスクなどの記憶媒体を結びつけ、人工知能が記憶媒体の情報から学んで独自の判断を行なうことを可能にする。つまり、人間に近い考え方をする人工知能ということになる。
「このモデル(DNC)は、人間の脳の神経回路のように情報素材から“自習”することができます。そして、もちろんコンピュータですから、容量が許す限りの大量のデータを貯蔵することもできます」と、DeepMindの研究者であるアレクサンダー・グレイブス氏と、グレッグ・ウェイン氏は同社のブログで言及している。
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