「ドラゴンボール室」設立に過去の遺産に頼りすぎ? 「ジャンプ」ファンは……

――発行部数約230万部(一般社団法人 日本雑誌協会発表)を誇る最強の少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)。そんな「ジャンプ」の最新情報をさまざまな角度からレビュー!

161017jump.jpg「週刊少年ジャンプ」公式サイトより。

「週刊少年ジャンプ」(以下、「ジャンプ」)2016年46号の表紙&巻頭カラーは、新連載の『青春兵器ナンバーワン』。作者の長谷川智広は、13年43号~14年12号連載の『恋のキューピッド 焼野原塵』以来の本誌連載復帰となった。『~焼野原塵』の時より、「画力が上がっている!」との評価が多い今作。ギャグセンスは以前から好評なだけに、今後への期待が高まるばかりだ。

 今号の掲載順位は、『青春兵器ナンバーワン』以下、『僕のヒーローアカデミア』『ブラッククローバー』(センターカラー)、『こち亀』40周年トリビュート企画「みんなのこち亀」、『歪のアマルガム』(センターカラー)……と続く。第2弾となる「みんなのこち亀」では、田村隆平の『べるぜバブ』が約2年ぶりに「ジャンプ」に登場。主人公の男鹿辰巳ら不良たちが、両さんから熱血指導を受けるというストーリーを展開している。

 今回、「ジャンプ」まわりで注目したいトピックスは超人気作品のニュース。先週12日、集英社は「ドラゴンボール室」を今年の6月21日付で新設していたことを発表した。

「ドラゴンボール室」は、世界的人気を持つ『ドラゴンボール』のコンテンツを拡大、最適化するのが狙いで、室長である「Vジャンプ」編集長・伊能昭夫氏によれば、「ドラゴンボールのことだけを考える部署となる」そうだ。

 この「ドラゴンボール室」についてだが、鳥山明の「ずいぶん昔の作品を、集英社さんの優秀なスタッフの力を借りて、現代でも盛り上げていただこう、なんていうボクにとっては実にありがたくも頼もしいチームです」という皮肉めいた発言も関係してか、「そこに金使うなら新人育成しろ」「過去の遺産に頼りすぎ」という非難めいた声が上がっている状態だ。

 マンガの連載は20年前に終了した『ドラゴンボール』だが、今もアニメのパッケージや玩具などの売り上げは目覚ましいものがあり、バンダイナムコが今年5月に発表した「2016年通期実績 IP別売上高」を見ると、349億円の数字を記録している。これだけ売れるコンテンツとなれば、「ジャンプ」がまだまだ『ドラゴンボール』に頼りたくなるのもわかる。

「ジャンプ」の売れるコンテンツといえば、先日アニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』も原作の最終回を放送したのだが、今週20日放送分から新シリーズに突入すると発表。これに歓喜の声があるものの、その一方で「まだ続くの?」いった疑問の声も上がっている。

“売れる人気コンテンツ”で稼ぐのは、企業としては当たり前かもしれないが、『ドラゴンボール』『NARUTO』、そして『ONE PIECE』といった人気作に次ぐ作品が今の「ジャンプ」には見当たらないのもまた現状。新たな超人気作が生まれることを願っているファンも多そうだ。
(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は集英社。)

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