最後まで両さんは商魂たくましかった…… 40週年の『こち亀』、最終回迎える!

――発行部数約230万部(一般社団法人 日本雑誌協会発表)を誇る最強の少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)。そんな「ジャンプ」の最新情報をさまざまな角度からレビュー!

160917jump.jpg「週刊少年ジャンプ」公式サイトより。

「週刊少年ジャンプ」(以下、「ジャンプ」)2016年42号をもって、40年の歴史に終止符を打つ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(以下、こち亀)。今号は、そんな『こち亀』を祝した「こち亀連載40周年記念号」。第1話「始末書の両さんの巻」が31ページオールカラーで掲載されるなど、“永久保存版”の一冊となっている。

 表紙を飾ったのは、もちろん両津勘吉。秋本治が描いた両さんをはじめ、尾田栄一郎(ONE PIECE)、古舘春一(ハイキュー!!)、堀越耕平(僕のヒーローアカデミア)が描いた4人の両さんが表紙に集合。表紙をめくると、ほかの連載作家が描いた両さんも一堂に会しており、『こち亀』40周年を盛大にお祝いしている。また、今号の「ジャンプ」には40の“両さんマユゲ”が隠されており、『ONE PIECE』『銀魂』『斉木楠雄のΨ難』など、他作品に両さんが登場している。

 巻末の目次の作者コメントも「泣ける。秋本先生はもう自由なんだ!!!自由なんだーー!!!」(尾田)、「一緒に連載できて幸せでした。秋本先生次作楽しみにしてます。」(銀魂・空知英秋)と、全作家のコメントが『こち亀』連載終了に際するものとなった今回。

 その中で注目したいのは、やはり『こち亀』の最終話だ。先週の『こち亀』は、泣ける人情モノだったが、最後は『こち亀』らしく、ギャグ回。30周年の時も行った「復活(編注:してほしい)キャラ ベスト10」を発表するなど、盛大に40周年をお祝いし、終了となった。

 だが、商魂たくましい両さんは、最後も金儲けを画策。今号の「ジャンプ」と同時発売のコミックス200巻にも最終話が掲載されていることを伝えると、「ジャンプ」と200巻では最終話のオチが違うことを発表。ニヤニヤしながら、「これは両方買ってもらういやらしい商法です」と両さん。

 また、200巻の特装版に付けられた、キャラクターブック「こち亀超書(スーパーノート)」を見ると、単行本を抱えながら「両ちゃんが言い出したんだからね! 『こち亀』のキャラ全員の調書を作るって!」(麗子)、「1冊にまとめて売れば大儲けできると思ったんだよ! こんなに巻数があるとは!!」(両さん)というやりとりが……。最後まで両さんは両さんだった。

 連載終了を迎え、「あの不真面目でいい加減な両さんが40年間休まず勤務したので、この辺で有給休暇を与え、休ませてあげようと思います」とコメントを残した秋本治。

 だが、秋本自身は今冬に「グランドジャンプ」「ウルトラジャンプ」「週刊ヤングジャンプ」「ジャンプSQ.」に新作を掲載、2017年には「ジャンプ」にも作品を掲載する予定だと、今号の「ジャンプ」にて発表されている。

『こち亀』も休みなしで連載し続けた秋本。秋本にこそ、有給休暇を与えたいものだ……。
(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は集英社。)

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