『ちびまる子ちゃん』＆『サザエさん』が『バンキシャ』に潰される!? 負け続けのアニメ黄金コンビ……ターニングポイントは2014年!?

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『サザエさん』公式サイトより。

　2016年4月にアニメ界に衝撃的なニュースが舞い込んでいたのをご存じだろうか。なんと、ニュース番組『真相報道バンキシャ！』（日本テレビ系／以下『バンキシャ』）が2015年度（2015年4月～2016年3月）平均視聴率13.6％（ビデオリサーチ調査・関東地区、以下同）を記録し、2002年の番組開始以来初めて、民放同時間帯単独トップを獲得したことが明らかになったのだ。『バンキシャ』と言えば毎週日曜18:00～18:55に放送されており、その裏ではフジテレビ系で『ちびまる子ちゃん』（以下、『ちびまる子』）『サザエさん』という国民的アニメが放送されている……。

『ちびまる子』『サザエさん』といえば、言わずと知れたフジテレビ、いや日本を代表する“高視聴率アニメ”の黄金コンビ。特に『サザエさん』は、1995年に、なんでもない『サザエさん』の通常回が視聴率33.0％を記録し、その年の年間視聴率ランキング9位にランクインしている。ちなみにこの年の10位には、イチローの活躍などでヤクルトが日本王者に輝いた『95プロ野球日本シリーズ ヤクルト×オリックス・第5戦』が32.8％でランクインしていることから、どれだけ『サザエさん』がとてつもない番組かが分かるだろう。

　そして『バンキシャ』が始まって1年が経った2003年にも、『サザエさん』は通常回で視聴率26.6％を記録し、年間ランキングの19位にランクインと衰え知らずであった。その後も2005年に24.2％を記録し29位、2010年にも24.7％を記録し20位、2011年にも24.3％を記録し27位、2014年には波平役の永井一郎氏が吹き込んだ最後の声が放送された回が23.7％を記録し23位にランクインした。

　また、『ちびまる子』も『サザエさん』と並ぶレジェンドアニメであり、1990年には視聴率39.9％を叩き出し、1977年9月26日以降に放送された全アニメ番組の中で1位という記録をもっている。ちなみに2位は1979年に39.4％を記録した『サザエさん』、3位には1981年に36.9％を記録した『Dr.スランプ アラレちゃん』（フジテレビ系）が次いでいる。

　このようにアニメ界の2大レジェントによる黄金コンビがいる日曜18:00～19:00は未来永劫安泰かと思われていた。しかし、2014年頃から、この牙城を『バンキシャ』が脅かすように。

　2014年4月6日、『ちびまる子』が12.0％、『サザエさん』が16.9％で、2番組で平均14.5％を記録した裏で、『バンキシャ』が12.2％を記録していたのだ。4月13日には『ちびまる子』が10.8％、『サザエさん』が16.3％で、平均13.6％の裏で、『バンキシャ』が13.8％とまさかの黄金コンビ超え。さらに次の週は『ちびまる子』が12.0％、『サザエさん』が16.5％で、平均14.3％の裏で『バンキシャ』が18.2％という驚異的な数字を記録し、『サザエさん』単独でも超えられないほどとなった。

　その後は一進一退の攻防が続いたものの、遂に2015年度の平均視聴率でアニメ黄金コンビは『バンキシャ』に負けてしまった。この年度では9月27日に『サザエさん』フネ役の麻生美代子氏卒業回（記事参照）が放送され13.2％を記録した裏で『バンキシャ』が13.5％、11月29日のカツオの親友・中島役の故・白川澄子氏が最後に吹き込んだ回（記事参照）が14.1％、『バンキシャ』が11.8％、3月6日の記憶に新しいノリスケ炎上事件の回（記事参照）が15.0％、『バンキシャ』が14.7％だった。

　2016年度が始まってからも『バンキシャ！』の勢いは衰えず、13.7％、12.7％、15.7％という数字を記録、一方で『ちびまる子』が9.4％、8.5％、8.3％、『サザエさん』が12.7％、11.5％、12.9％と『バンキシャ』との差は開くばかり。

　しかし最近の『サザエさん』のネット人気は凄まじく、ハイエナ・ノリスケやサイコパス・堀川（記事参照）といった愛されキャラクターが多数存在する。果たしてこういったネット人気は黄金コンビの復活のきっかけとなるのだろうか。2016年度も続くであろう、この熱き戦いは注目だ。