今年で3年目を迎える「京都国際マンガ・アニメフェア」(通称、京まふ)。開催まで残り一カ月と迫っているが、現在公開されている情報によれば出展者数は昨年の55社よりも10社程度減少。東映アニメーション、サンライズ、バンダイといった大手も参加を見合わせている。西日本では最大級のマンガ・アニメ見本市は、いよいよ正念場を迎えているように見える。この間の事情を京都市に聞いた。
実は、今年の開催にあたって不安を感じる出来事は、すでに数カ月前に起こっていた。今年4月11日に文京区の椿山荘で行われた報道関係者向けの記者会見がそれだ。京都市からは門川大作市長が出席。実行委員会からは、手塚プロダクションの松谷孝征氏がNPO映像産業振興機構理事長の肩書きで出席。司会は『いなり、こんこん、恋いろは。』墨染朱美役などを演じる声優・野水伊織氏が担当と、開催場所から出席者まで相当気合いを入れたものだと感じられた。
ところが、実際に記者会見にやってきたのは、わずか3、4社程度に過ぎなかったのである。そして、この記者会見はほとんど報道されることもなかったのである。
「あれは大失敗でした。場所も悪かった」
京まふを担当する京都市産業観光局新産業振興室の草木大氏は、率直に話す。しかし、今年の出展者数の減少については問題ではないと考えているようだ。
「出展者のうち半分くらいは、宣伝すべき作品の有無によって決めているようですし、日程がかぶる東京ゲームショウに持っていかれている部分はあります。バンダイさんからは“今年は京都を舞台にしたアニメがない”、サンライズさんからは“東京ゲームショウと日程がかぶる”との説明もありました」
また、出展者は現在発表されているものよりも増えるので、実際には10社あまりの減少ではないという。これから増加するというのは、昨年は「しろくまカフェ」「劇場版魔法少女まどか☆マギカCafe 京まふ店」などが出展したキャラ食コーナーだ。
「この部分はまだ確定していませんが、最終的に出展者は52くらいになる見込みです」(草木氏)
開催当初、市長からは「3年は必ず続ける」という発言もあった“京まふ”。3年目の今年を迎えて、さらに「あと2年は続ける」ということになっているそう。京都市はこのイベントを軸にして「京まふ公認ショップ 京とあまのね」を河原町の蛸薬師通にオープンしたり、町屋を使ったマンガ家育成プロジェクトを始めたりと、マンガ・アニメを用いた施策を次々と進めている。
一方で、一カ月後に開催が迫った京まふをメディアがあまり取り上げていないというのも事実。3年目の正念場を京都市はどうクリアしていくのだろうか? 引き続きその動向を追っていく。
(取材・文/昼間 たかし)
■京都国際マンガ・アニメフェア(京まふ)2014
http://www.kyomaf.jp/
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