京都北部はこれから『艦隊これくしょん-艦これ-』で盛り上がる? かたや聖地の“空白域”で存在感を示す松本零士作品関連

 京都には海がある。そう聞くと、ちょっと考えこんでしまう人もいるだろう。神戸と兵庫、伊豆諸島と東京を別々に考えてしまっているように。

 そんな京都で11回目を迎えたイベントがある。その名も「海フェスタ京都」。7月19日から8月3日まで、日本三景の1つとして有名な天橋立がある宮津市、京丹後市、舞鶴市など、日本海側の市町にフォーカスしたイベントだ。

 京都というと、まずは京都市を中心とする南部を思い浮かべる。あえて挙げるまでもなくアニメ・マンガなどのコラボ作品が多い南部の一方で、北部はどうなっているのだろうか。

 昨年からは舞鶴市が新たな側面で賑わいを見せることになった。もちろんゲーム『艦隊これくしょん-艦これ-』(以下、『艦これ』)の影響である。“ぜかまし”の愛称としても親しまれる駆逐艦・島風の「故郷」には、巡礼者の訪問が尽きない。さらに定期的にオンリーイベントも開催と、早くも定着しつつある(今月の『艦これ』オンリーイベントは13日に開催された)。

 それまではどうだったかというと、ここ数年で目立つのはマンガ家・松本零士さんの作品関連である。2012年に北近畿タンゴ鉄道(KTR)が『宇宙戦艦ヤマト2199』のコラボでラッピング列車の運行や記念切符の発売を行っていた。今年は丹後海陸交通が『宇宙戦艦ヤマト2199』とコラボして路線バスにラッピングを施し、天橋立観光船のプレミアムチケットを発売している。

 松本さん関連の作品とのコラボ自体は、これまでも各地で見られているので特に珍しいわけではない。なかでも『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』は、そのまま船や鉄道といった公共交通機関に当てはめやすいのも利点だろう。京都府の隣県では、福井県敦賀市の松本零士ロードが知られる。こちらは敦賀港開港100周年記念における事業の一環で、100周年が1999年と「999」にもちなんで整備された。

 松本さんは12年開館の北九州市漫画ミュージアムの名誉館長でもある。こちらは幼少時に福岡県小倉市(現:北九州市)に住んでいた縁からだ。もちろん北九州モノレールには『銀河鉄道999』をラッピングした車両もある。そして同じ九州内では、熊本県八代市から鹿児島県川内市を結ぶ肥薩おれんじ鉄道でも『銀河鉄道999』のラッピング列車が走っている。

 先の『艦これ』はすでにアニメ化も決定している。放送が開始されると舞鶴市以外でも、ますます各艦の「故郷」が活気づくことは想像に難くない。なお今年は7月12日から8月31日まで、兵庫県丹波市の植野記念美術館にて「未来への道標 画業60周年記念 松本零士 秘蔵コレクション展」を開催している。舞鶴市の近隣でもあるので、合わせて来館してみたい。
(文/真狩祐志)

■海フェスタ京都
http://umifesta-kyoto.com/
■丹後海陸交通
http://www.tankai.jp/

1/500 宇宙戦艦ヤマト (宇宙戦艦ヤマト)

1/500 宇宙戦艦ヤマト (宇宙戦艦ヤマト)

地球自体が“聖地”ってことで、ここはひとつ。

京都北部はこれから『艦隊これくしょん-艦これ-』で盛り上がる? かたや聖地の“空白域”で存在感を示す松本零士作品関連のページです。おたぽるは、ミリタリーマンガ&ラノベPCゲームゲーム出版業界事情その他の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!