「好きだから、作品とリンクしていないと嫌」人気読者モデルAKIRAが歌う、ディープな“『黒執事』愛”の世界

140721_akira_02.jpg(写真/幸田昌之)

■シリアスからコミカルまで、『黒執事』の世界を歌詞で表現

――今回、リリースされる曲は作詞もされていますが、やはり『黒執事』をイメージしながら書かれたのですか?

AKIRA 自分もアニメ好きなので分かるのですが、全く作品とリンクしていない曲だと嫌じゃないですか? もともと『黒執事』の世界観っぽい歌詞の曲は、自分のバンドでも多かったのですが、特に今回は『黒執事』のストーリーとリンクさせたいと思い、『黒執事』を意識して詩を書きました。

――では、それぞれの曲について、『黒執事』のどのような部分をイメージして書いたのかを教えて下さい。まずは、「蒼き月満ちて」からお願いします。

AKIRA そもそも、「蒼き月満ちて」のタイトル自体が『黒執事』にも出てくる二面性を表しています。“蒼い月”は、もともとは不幸の象徴と言われていましたが、最近は珍しいということで幸福の象徴とも言われているんです。今回の『黒執事』のアニメは「サーカス編」ということで、「サーカス編」は1番好きというか、『黒執事』というマンガを読んで、1番考えさせられた話なんですよ。幸せのありかたや、幸せでいるためにある犠牲とか、そういうものを描けたらいいなと思いました。その描き方も、決めつけるのではなく、俯瞰的にみてもらうことで、曲を聴く人たちに考えてもらいたいという想いがありました。

――歌詞を書く上で、具体的なキャラクターをイメージしたりしましたか?

AKIRA 具体的なキャラクターをイメージするというよりも、「サーカス編」は、シエルの屋敷で働いている人たちの過去が少し明らかになったり、シエルのトラウマがあったり、もちろん、あれだけ華やかなのに、実は裏で子供をさらっているというサーカス団の人たちの背景だったりと、いろいろなところに二面性が散りばめられている話だと思っていたので、そういうところをイメージはしました。

――歌詞で気に入っているフレーズはありますか?

AKIRA 「守りたいのは泡沫の温もり」というフレーズは、サーカス団のジョーカーとかが守りたいあの世界をイメージして書きました。

――では、「Fallen Angel」について教えて下さい。

AKIRA この曲は、人間関係を描きたいと思って書きました。自分が普段書いている曲でも、人間関係を書くとこはあまりなかったので、新しいチャレンジでした。振り回されたくないのに、振り回されてしまう人間関係を『黒執事』と照らし合わせて書いてみたいと思ったんです。シエルと執事・セバスチャンの関係も、最初はただの契約じゃないですか。だけど、はっきり作品に描かれていなくても、読んでいくともっと違う関係があるのがわかるので、セバスチャン目線ではないですけど、振り回されつつ振り回している関係を描いてみました。

――曲調も明るめで、ノリがいいですが、曲調にもそうしたイメージが入っているのですか?

AKIRA 俺は、最初に聴いた時、「ちょっといやらしい曲だな」って思いました(笑)。「サーカス編」に出てくる、セバスチャンのちょっとエッチなシーンが、ふわっと思い浮かんだんです。シエルとセバスチャンの関係もそうですし、男女の関係とかが思い浮かんだので、それをまとめて書きたいと思いました。

――では、いやらしいと感じる歌詞などはありますか?

AKIRA 「こわくなしぐさで乱しても落ちない」ですね。このフレーズが、結構好きです。「Fallen Angel」というタイトルも、シエルとセバスチャンの世界観を意識しました。

140721_akira_06.jpg(写真/幸田昌之)

――最後は、「CHECKMATE」についてお願いします。

AKIRA 「CHECKMATE」は、子どもがテーマです。最近、子どもと触れ合う機会が多かったんですが、子どもは“無邪気”と言われますが、俺は逆に“邪気”だと思っているんですよ(笑)。だって、人が困っている姿を素直に喜ぶし、虫なども平気で殺すし、嘘と分かるような嘘を平気でつくし(笑)。でも、彼らのそういう自由なところがすごく好きなので、そこを描きたいと思いました。特に、シエルが子どもの部分と大人の部分を使い分けているところが、すごく好きなんです。個人的にシエルは好きなキャラクターなので、「CHECKMATE」だけは切なかったり、はかなかったりする部分が多い『黒執事』の作品の中で、シエルの明るい部分をちょっと面白おかしく描きたいたいと思ったんです。

――具体的には、シエルのどんなシーンを思い浮かべながら、歌詞を書きましたか?

AKIRA チョコレートを食べたいとか言うわがままなシーンとか、話がシリアスじゃない時にも大人を振り回していたりするシーンですね。あと、すごい嘘の笑顔をする時。そういうシーンを思い浮かべました。シエルのシリアスなシーンは、いつも切なくなっちゃうんですよ(笑)。それこそ、檻とかに囚われているシーンとかあるじゃないですか。そういうのは、結構涙をもらっちゃう方なので辛いな~。だから、そういうシーンがあるからこそ、ときどき、楽しそうな日常みたいなのが描かれていると、すごく自分はうれしいというか、そういうシエル愛にも通じるものを描いてみたいと思ったんです。

――歌詞の中に、特にシエル愛に溢れたフレーズはありますか?

AKIRA え~、シエル愛ですか? 全部あるんですけど~(笑)。これは結構シエルっぽいなと思っているのですが、「不快な遊戯(ゲーム)の始まりさ」「最後に笑うのは誰でしょ」とかは、シエルが言いそうなことじゃないですか? 楽しみながら悪いことをしているみたいな感じが、すごくシエルっぽいなって。その中で、「お菓子が食べたいな」とか、かわいらしい部分を入れたいというのがありました。

――では、シエルの子供っぽい部分を見ていると、曲がよくわかる?

AKIRA そうですね。シエルに歌って欲しいなって思います(笑)。

――むしろ、シエルのキャラクターソングですか?

AKIRA そうです! 自分の中でちょっと作品に寄りすぎちゃったかもと思うくらい、好きすぎてそれが出ちゃったという感じですね。

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